2017年7月10日 (月)

「独断専行」「自発的隷従」「稚拙」 覚書の改悪

本日、座間市基地返還促進等市民連絡協議会(座間市、市議会、自治会総連合等各種団体で構成)の臨時総会が開催され、6月28日に行われた「キャンプ座間に関する協議会(座間市と防衛省との恒常的協議機関)代表幹事会で新覚書の内容に合意し、7月7日正式に調印されたことなどが「報告事項」として報告されました。

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すでにこのブログで取り上げているように、今回の「見直し」は、米軍基地キャンプ座間の座間市域に駐屯する陸上自衛隊の人員数と場所を制限してきた1971年覚書第一条を削除する一方、これまでにはなかった自衛隊や在日米軍との「協力関係の構築」が謳われ、これまでの座間市の基地行政からの大きな転換となるもの。防衛省側から「このような前向きな覚書の改正は、全国的にも稀であり、感謝を申し上げます」と言われるようなものです。

いわば、これまでの「基地強化反対」から「基地との共存」への方向転換だと言えます。

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<2005年11月キャンプ座間の基地強化・恒久化に反対する市民大集会>

問題は大きく三つ。

一つは、覚書の見直し内容について、「行政の執行権」をたてに、この促進協、市議会、あるいは広範な市民との議論、意見聴取を行うことなく、新覚書の見直しを強行したこと。

二つ目は、意見を聴くことなく座間市と防衛省の事務レベルでの協議をもとに作成された新覚書の内容が、自衛隊を含むキャンプ座間の基地強化に道を拓くものであること。

三つ目は、新覚書では、法的根拠があいまい又は法的根拠が不明な条項が見られ、また、通常こうした覚書や協定書には規定されている「疑義が生じた場合、または定めがない場合」の規定が存在していないなど、形式上も覚書の体裁が整っていないこと。

要は手続きは、「独断専行」。内容は「防衛省への自発的隷従」。とにかく「変えたい」という思いが先行するからなのでしょうが、出来上がった覚書の条文は、行政のレベルが推し量られるような「稚拙」なもの。三拍子そろっています。

なんか、どこかの政権に似ていますね。

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2017年6月28日 (水)

まるでクーデターのような手法で、基地に関する覚書を改悪

まるでクーデターのような手法で、基地の整理・縮小・返還、基地の恒久化反対という座間市の「市是」を覆すような1971年覚書の改悪が進められています。

新聞記事風にご報告しますと、

6月26日座間市基地返還促進等市民連絡協議会の役員会が開催され、座間市と防衛省南関東防衛局との間で締結されている1971年覚書の見直し案の内容が明らかになった。見直し案では、これまで米軍基地キャンプ座間内の座間市行政区域内に駐屯する自衛隊について、場所と人数(300人)と制限していた第1条の内容を削除した。あらたな第1条では「南関東防衛局はキャンプ座間の整理、縮小、返還及び負担軽減策の推進について最大限努力する」とあるものの、第2条には、座間市と自衛隊、在日米軍との協力、交流などが盛り込まれ、これまでの座間市の基地対策から大きく転換するものとの声があがっている。

この見直し案は、6月21日に開催された座間市と防衛省との定期的な協議機関である「キャンプ座間に関する協議会」幹事会において了承され、6月28日に開催され、市長及び南関東防衛局長らが参加する代表幹事会で決定されれば、新たな覚書が締結されることになる。

役員会では、幹事会の報告として見直し案が報告され、代表幹事会での決定後の7月10日に臨時総会を開催するという提案が行われたが、役員から「代表幹事会での決定後に臨時総会を開くのはおかしい」「早急に総会を開催し、意見を聴いたうえで代表幹事会に臨むべき」という意見も出され、また、沖永議員(会派に属さない議員)から市側の見直し案に対する対案も提出されたが、小俣副市長は、「促進協は見直しの中身を議論する場ではない」「議会の決議もあがっており、覚書の見直しを進めるのは行政の執行責任」であるとして、見直し案について意見を聴取することの必要性を否定した。

また、役員会では臨時総会を代表幹事会前の6月27日に開催し、広く意見を聴くべきという動議が提出されたが、賛成少数で否決。覚書の見直しについて、市民代表、団体代表や議員からの意見を聴く必要はないという市長及び副市長の姿勢が浮き彫りになった。

役員からは「議会で毎年行っている要望項目も含まれており、大変ありがたい」という与党議員の発言の他、「我々の意見を出せる場がないのはおかしいではないか」(共産党:中沢議員)「覚書の見直しには賛成したが、中身は議論されていない。最低限意見聴取すべき」(明進会:佐藤議員)と、強引な手法で、覚書の見直しを進めようとする市側への批判の声があがっている。

こんな感じでしょうか。

「行政のやることに口を出すな」と言わんばかりの、まあ、なんとも強硬な姿勢です。

しかも姑息。というのは、促進協の役員会の通知が届いたのは、6月22日。この通知に同封されていた資料によって初めて、6月21日にキャンプ座間に関する協議会幹事会(市側は副市長、副議長等)が開催され、覚書の見直し案まで了承されていたことがわかったのです。ところが、幹事会が開催されていた6月21日のわずか7日前に開かれた企画総務常任委員会では、今後の覚書見直しのスケジュールに関して「事務レベルのやりとりは行っているが、キャンプ座間に関する協議会の日程等はまだ決まっていない」と言っていたのです。まさか、このわずか1週間の間に、「6月21日幹事会 6月28日代表幹事会」というスケジューリングを行ったとでも言うのでしょうか。

こうした重要な問題に関する国との協議をわずか1週間で決めるとは、通常なら考えられません。秘密裡に準備を進め、意見などは極力出させないように、総会を決定後に開催するなどというのは、まるでクーデーターのような手法と言わざるを得ません。

なぜ、ここまで拙速にものごとを進めるのでしょう。思い出されるのは、米軍再編によるキャンプ座間への米・日司令部移転に座間市が反対をしていた2008年7月。当時、座間市は防衛省に対し「基地恒久化解消策」を求めていましたが、7月28日防衛省から、今回の移転が基地強化となったことを認め、今後座間市と防衛省との恒常的な協議機関である「キャンプ座間に関する協議会」を設置し、基地の整理、縮小、返還に取り組んでいくという回答がされました。

当時の星野市長は、防衛省からの回答があったその日のうちに、「基地強化に反対する座間市連絡協議会」(市、市議会、自治会で構成)の役員会と総会を開催し、白熱した議論が交わされたのちに、防衛省との確認書を締結しています。この時私は、総会で決定された「基地強化に反対する座間市連絡協議会」の解散等について、このやり方は実質的に司令部移転の旗を降ろすものであり認められないと当時の星野市長のやり方を厳しく批判しました。しかし、あの星野前市長でさえ、司令部移転問題に関する市の意思決定については「十分に協議会の意見を聴いた上で判断したい」とおっしゃっておられましたし、その言葉どおり、その日のうちとは言え、役員会、総会をいう手順を踏んで防衛省との確認書の締結に臨んでいます。

こうしたやり方について、役員会で議長である市長は一切発言することなく、副市長がすべて「答弁」。曰く、「防衛省との覚書の締結は市長の執行権によるもの。促進協には報告はするが意見を求める必要はない」という趣旨の発言を繰り返していました。

確かに、覚書は行政協定ですから、市長の執行権の範囲でしょう。しかし、その執行権をどのように行使するのか、というところに首長の姿勢が如実に示されてくるわけです。ですから、「ふつう」の市長だったら、議会や市民団体、市民の声に耳を傾け、丁寧に説明をしながら、その執行権を行使するのでしょう。(副市長は「議会は見直し決議をおこなったので」と言っていますが、見直し決議には具体的な条文の改正内容はありません)

2期連続無投票当選により3期目となった遠藤市政、どうも「ふつう」の市長とは違ってきたようです。昨年9月の市長、市議会議員改選以降、つくづく感じるのは、「おい、おい、市長も議会も(この場合は「与党会派」ということです)、なんだかおかしいそ」、ということです。

なお、以下参考までに、市当局の覚書見直し(案)と私の対案及び解説を載せておきます。(PCモードの方は画像をクリックすると拡大されます。スマホモードの方はFacebookページ「おきなが明久を応援する会」に貼りつけておきますのでそちらでご覧ください)

<市側見直し案>(下線は私が記入)
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<対案(沖永)>
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覚書(対案)・逐条解説
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2017年6月16日 (金)

続報:座間市でも 市・県民税決定通知書記載のマイナンバー流出

昨日のブログでお知らせしたこの問題。当局は「現在調査中」とのことで、具体的なことは教えてくれなかったのですが、本日、議会へ行くと以下の文書が議員に配布されていました。(赤字部分は私の加筆)

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(PCの方は画像をクリックすると拡大されます)

これによると、現在までに確認されているマイナンバーを含む「特定個人情報」の漏えいは、16件ー20人分。このうち、事業所側からの連絡で発覚したのが、9件ー10人分。市側の調査で発覚したのが7件ー10人分とのこと。漏えいされた個人情報は、「住所」「氏名」「個人番号」「市県民税額」の4種類。

昨日の今日で、速やかなる対応をみせた座間市ですが、気になるのは以下の点。

「6 被害状況」

「外部への流出は確認されていない」

という記述。明らかに第三者へ情報が流出しているにもかかわらず、「外部への流出は確認されていない」ってどういうこと?ということです。

担当課長に聞いてみると、

「誤って送られた通知書を開封したのは、事業所の経理担当の人。その人以外には漏れていない」

というもの。????。誤って送られた事業所の経理担当者だけであっても、ふつう、それは「外部流出」って言うんでしょ。文章の冒頭で「特定個人情報が漏えいする事案が発生しました」と記述しているにもかかわらず、ですからね。おそらく、事の重大性をなるべく緩和したいという心理が働いたものと思われますが、こういうことって、正確に事態を知らせ、言葉を厳密に使用するのが基本じゃないでしょうかねえ。

今回の問題は、座間市だけでなく全国的にも見られるもの。私は、一義的な責任は総務省にあると思っています。漏えいの危険性のある送付方法であることを承知の上で、実務上必要のないマイナンバーをあえて記載するよう通知を自治体へ出したわけですから。地方自治体も、まず総務省の責任を問うべきです。

そして、残念ながら具体的事務を行った座間市も責任の一端はあります。昨日も紹介しましたが、総務省の通知はあくまでも「助言」であって、それに従うかどうかは本来なら地方自治体の独自の判断のはず。現に神奈川県内でも、マイナンバーを記載せずに通知書を送付している自治体があるわけですから。

さあ、座間市はこうした事態の中で、何を教訓とするのか?! なかなか教訓化したり、総括するのが得意ではなさそうなので、しっかりと考えていただきたいと思います。(でも、やっぱり「国に従う」って言うのかなあ)

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2017年6月15日 (木)

座間市でも 市・県民税決定通知書記載のマイナンバー流出?!

座間市は、今年5月に事業者へ送付した市民税・県民税決定通知書(いわゆる給料からの天引き分)に従業員の個人番号=マイナンバーを記載したものを送付しましたが、誤送付等により、マイナンバーなどの「特定個人情報」の漏えいがあったようです。

「あったようです。」と言うのは、私が昨日担当課長に

「今、いろんな自治体で住民税決定通知書の誤送付などにより、マイナンバー等の特定個人情報が漏えいする事件が発生しているが、座間市ではどうか?」

と尋ねたところ、担当課長は、

「事業者から連絡があり、座間市でも誤送付がありました。」

と認めました。そこで、私が、

「何件で、何人分の情報が漏えいしたのか?」

と聞くと、

「現在調査中です」

とのこと。そこで私が

「『調査中』って言うけれど、誤送付は事業者側からの連絡でわかったんでしょ。今まで何件の事業者から連絡があったのは把握しているでしょ」

というと、

「それも含めてお答えできません。現在、通知書の送付先のデータを再確認していますので、その調査が終わればお知らせします」

とのこと。

そんなことで冒頭の「あったようです」という記述になった次第です。

ここで、もう一度この「通知書問題」について整理をしておきますと、私がこの問題を知ったのは、今年の市議会第一回定例会に「平成29年度からの特別徴収税額の決定・変更通知書に受給者の個人番号を記載する件についての陳情」というのが提出され、私が所属する企画総務常任委員会に付託されたことがきっかけでした。

どういうことかをいう事と私の見解を知ってもらうために以下ちょっと長くなりますが、第一回定例会における私の陳情賛成討論を引用します。

次に、陳情第11号「平成29年度からの特別徴収税額の決定・変更通知書に受給者の個人番号を記載する件についての陳情」に対し、賛成討論を行います。

本陳情は、「給与所得者等による市町村民税・道府県民税特別徴収額の決定・変更通知書に受給者の個人番号を記載しないこと」等を求めたものであります。これは、本市の行政事務に置き換えてみますと、市が市民税・県民税の特別徴収額(いわゆる給料からの天引き額)を事業者へ送付する際に、特別徴収を受ける従業員の個人番号を記載する欄が設けられ、その記入については、「記入してくださいよ」という助言が国からあったということであります。

法令上からすれば、個人番号の記載欄は、総務省令である「地方税法施行規則の一部を改正する省令」の中の「様式」として定められているものであり、記入に関しては地方自治法第245条の4に基づく「技術的助言」に過ぎません。なお、省令は、法律の委任がなければ、罰則を設け、又は義務を課し、若しくは国民の権利を制限する規定を設けることができないこととなっております。故に記入にあたっては省令ではなく、「技術的助言」という形をとっているわけであります。

当たり前の話ですが、「技術的助言」ですから、それに従うのか従わないのかは、地方自治体の独自の判断によるものでありますので、自治体によっては自らの判断で個人番号を記載しないことを決めている自治体もあります。しかし、残念ながら本市も含めて多くの自治体が国の「助言」に、ひたすら従う姿勢を見せている中で、個人情報保護の観点から、その対応をあらためるよう求める陳情であると理解致しました。

市から税額の決定の通知を受けた事業者が、住民税のいわゆる天引きに係わる事務を行うに当たって、個人番号は一切必要はありません。このことは、市当局の答弁でも改めて明らかになりました。また、必要がないにもかかわらず個人番号を記載することは、特別徴収を行う全ての事業者に送付されるわけですから、個人番号の漏えい、流出のリスクが生じてきます。さらに、勤務先に個人番号の提供を拒否した従業員からすれば、本人の承諾なしに、個人番号が事業者へ知らさせることとなります。

これは、個人情報の自己コントロール権を侵害するものでありますので同陳情に賛成するとともに、当局においては、特別徴収額の税額決定等に通知にあたっては、必要のない個人番号を記載しないよう求めるものであります。

ご覧になっておわかりのとおり、国は、事業者の事務手続き上全く必要のないマイナンバーをあえて記載させるよう自治体へ求め、唯々諾々と従った本市をはじめとする少なからぬ自治体で漏えいが発生したということです。この中でも述べていますが「個人番号の漏えい、流出のリスク」がまさに現実のものとなったわけです。

さあ、この事態に対し座間市はどう対応するのでしょう?

「調査中」ということなので、その結果を待ちたいと思いますが、注目しておきたいと思います。(まさか、今さら「確認できなかった」なんていう今流行のフレーズが返ってくることはないでしょうが)

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<画像は市・県民税特別徴収の決定・変更通知書(特別徴収義務者用)>

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2017年2月13日 (月)

おきなが明久市政報告会 タウンミーティング2017・冬

昨日は、「おきなが明久市政報告会 タウンミーティング2017・冬」を開催しました。

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ちょうど同時刻に、同じハーモニーホールの小ホールでは、「座間市長遠藤三紀夫 新春の集い」が盛大に開催されていたようで、まあ、それに比べると誠にささやかな会合ではありましたが、2時間半にわたって、私の報告と参加されたみなさんからのご意見を交えて、活発な議論が繰り広げられました。

私の方からの報告は二つ。

一つは、「今、座間市議会でおきていること」と題して、昨年9月の改選後、「市長与党」を自認する3会派(自民党・いさま、公明党、大志会)による議員の発言時間制限の動きを報告し、議会の本来の役割であるチェック機能を強化し、市民のための政策提案が活発に行われる議会の必要性を訴えました。

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二つ目は、「座間市の街づくりを考えよう!」と題して、「都市計画道路座間南林間線」の整備について、貴重な街並み景観の破壊、膨大な事業費の問題などを報告し、限られた財源の中、道路整備の重点を生活道路のバリアフリー化(U字溝、段差の解消等)に振り向けていくことの必要性を提案しました。

今回のブログでは、「都市計画道路座間南林間線」について、読者にみなさんにも知ってもらうために、私の報告要旨を紹介しておきます。

まず、「都市計画道路座間南林間線」とは、

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厚木市との市境・座架依橋から、

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大和市との市境・ひばりが丘1丁目まで。

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未完成区間は、市役所北側交差点~県道相模原茅ヶ崎線(座間大通り)。

谷戸山公園北側

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小田急線踏切付近

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未完成区間の中には、特定景観計画地区=鈴鹿長宿地域があり、そのど真ん中を17m~20m級の都市計画道路が通ることになります。

この地域には、

番神水湧水

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龍源院湧水

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地区内の道路は、景観条例により「特定景観地区内道路」に指定されています。

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さらに、

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だったら、

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昨日の市政報告会の参加者からは、

「これからの超高齢化社会の中で、高速道路へのアクセスの利便性よりも生活道路の整備、安心して歩くことができる歩道の整備がまず必要」

との意見が多く出されました。

この都市計画道路計画について座間市は、2019年頃に都市計画変更決定を予定しており、まだ時間があります。もう一度、この道路計画により「得られるもの、失われるもの」、そして将来の座間市の街づくりをどうするのか?!という点から、市民的な議論を尽くす必要があると思います。

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2017年2月10日 (金)

基地返還促進等市民連絡協議会(促進協)の視察 第364施設中隊

今日は、座間市基地返還促進等市民連絡協議会(略称:促進協)の視察。

促進協とは、「基地の整理・縮小・返還及び負担の軽減等に関する事項を協議」することを目的とした組織で、会長は座間市長で、自治会、商工会、地婦連などの市民組織と市議会議員で構成されています。

毎年、この時期に基地視察を行なわれてきましたが、今年は市内の相模川の河川敷で陸上自衛隊第4施設群第364施設中隊の「自走架柱橋架設訓練」の視察。

様々の装備の展示も行われていましたが、メインは「81式自走架柱橋」。

どういうものかと言えば、本来の機能は、河川などに橋を架けて戦車などの車両や兵員の移動を可能にするもので、大型トラックの荷台に架橋機材(橋脚と橋げた)を搭載し、油圧動作により後方へ繰り出され、設置されるというもの。6両が1組になっているそうで、最大60mの橋を構築できるとのこと。

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当たり前の話ですが、この装備が「防衛出動」で使用されたことはなく、実際は「災害派遣」で活用されているようで、東日本大震災でも孤立地域への輸送経路確保に役立ったとのこと。

災害時における自衛隊の活用は誰しもが認めるところでしょうが、今回のデモンストレーションは単に災害時における自衛隊装備の対応能力の披露だけではないでしょう。

というのは、今春、米軍基地であるキャンプ座間内を一時使用している陸上自衛隊座間駐屯地の再編が行われ、この第4施設群第364施設中隊が静岡県の駒門駐屯地から座間駐屯地に駐屯し、これまでの2個施設中隊に加え、3個施設中隊となると防衛省は発表しています。

この件については、前にこのブログでも書きましたが、1971年自衛隊の一時使用が始まった時に当時の座間町は、国と「覚書」と「確認書」を締結しており、自衛隊の一部使用は施設部隊約300名限り、座間市域における使用範囲も限定(第1条)。 また、国は「キャンプ座間の基地縮小に最大限の努力をする」(第2条)ことが明記され、同時に締結された「確認書」では、「覚書記載の各条項のいずれかについて将来実現不可能な場合は覚書は無効とし、自衛隊の使用は取消す」とされています。

私の指摘は、今回の第364施設中隊の移転により、1971年覚書で定める「300名」を超えることとなるではないか、という点。12月議会の企画総務常任委員会の所管事務調査で、私は現在の座間駐屯地の人員構成と駐屯市域(座間市、相模原市)を質しましたが、市当局はただちには答えられず、後日文書で回答するとし、昨年12月20日に回答がされました。

その回答によると、現在キャンプ座間内の座間市域に駐屯する陸上自衛隊の部隊は、

・第4施設群本部 約70人
・第388施設中隊 約80人
・第390施設中隊 約70人

とのこと。これによると現状では座間市域内に約220人ということになります。今度移転してくる第364施設中隊は市当局の答弁によると、約110人とのことですから、単純に計算すると300人を超えてしまいます。

遠藤市長は、このことを承知した上でのことかどうか定かではありませんが、私の質問後、自民党議員から「覚書の第1条(300名)が自衛隊拡充の障害となっているので見直すべきではないか」という趣旨の質問に、「現状に則した見直しを考えていくべきと思っている。特に第1条は」との答弁を行っていました。

こうしたことを背景として考えるならば、今回の促進協視察は、座間駐屯地に新たにやってくる第364施設中隊のデモンストレーションという政治的意図も含めたものと言えるでしょう。

いずれにせよ、1971年覚書と確認書との整合性、さらに座間市がこれまでまがりなりにも堅持してきた「基地の整理・縮小・返還」という「市是」との関係で、どのように座間駐屯地の改編を考えるか、が問われていると思います。

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2016年2月 1日 (月)

陸自 中央特殊武器防護隊視察

今日は、座間市基地返還促進等市民連絡協議会(会長:遠藤三紀夫座間市長)の視察で、陸上自衛隊大宮駐屯地(埼玉県さいたま市)へ。ここには、キャンプ座間にある中央即応集団司令部の隷下部隊である「中央特殊武器防護隊」があり、それの視察。

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中央特殊武器防護隊とは、特殊武器(核兵器、生物兵器、化学武器などでNBC兵器と呼ばれるもの))の防護活動=偵察、監視、除染活動を専門に行う部隊で、事態発生時には各方面隊へ派遣されるもの。

装備品を見学しましたが、まずは放射能線量計。

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説明では、「あらかじめ調節した強度を超えると、自動的にブザーが鳴り警報灯がつく」とあり、実際に放射性物質を近づけてブザーを鳴らしてくれましたが、隊員に「あらかじめ調節した強度は何マイクロシーベルト?」と聞くと、「通常は50マイクロシーベルトですが、本日は30マイクロシーベルトに設定しました」とのこと。(ひえ~、一体何を近づけたのか)

次は防護服。上がゴム製、下が繊維活性炭布積層布を使用。

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鉛入りの防護装備を試着。ベストは20kg。持つと重いのですが、着ると思ったほどではありません。とはいえ、これを着て歩き回ると大変でしょうが・・・。

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NBC偵察車

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除染装置を積んだ車両

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どの自衛隊の駐屯地を訪れても必ず「史料館」があり、旧日本軍の資料などが展示されています。本来旧軍と自衛隊では、なんら組織的にはつながりはないはずなのですが、どこもだいたい旧軍からの「歴史」が展示されています。おそらく自衛隊員のマインドとしてもそうなのでしょう。

さて、ここの史料館には旧日本軍の防毒マスクなどがありました。下の写真には、「犬用マスク」「馬用マスク」もあります。

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旧日本軍の毒ガス製造工場があった「大久野島」(広島県)の展示はありましたが、細菌兵器製造と人体実験で有名な731部隊の展示はありませんでした。

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最後になぜか展示されていた「陸上自衛隊階級別平均俸給月額」。

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このところ、座間市基地返還促進等市民連絡協議会の視察は、習志野第一空挺団、木更津第一ヘリコプター団など中央即応集団司令部傘下の部隊。個人的には、各部隊の任務や装備について興味や関心がありますので、それはそれで良いのですが、「基地返還促進」という会の趣旨からすればどうなのか?ということにもなります。本来の趣旨に立ち戻った視察先が選定が必要でしょう。

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2015年7月23日 (木)

委員会視察、ひまわりまつり(栗原)

7/21、22日は、市議会企画総務常任委員会の視察で茨城県へ。実は、私自身は茨城県を訪れたのは今回が初めて。神奈川からそんなに離れていないのに、不思議なことに今まで一度も足を踏み入れたことがありませんでした。

行程は、守谷市→水戸市(宿泊)→笠間市。テーマは、大雑把にいえば、「地域活性化」。守谷市では「シティプロモーション」、笠間市では「地域ポイント制度」などのお話をお聞きしました。さらに宿泊地となった水戸市では、佐藤みと議員からのお声かけで、水戸市長はじめ、佐藤議員のfacebookお友達の方々と思わぬ交流もあり、いろいろと勉強になりました。

視察の内容や感想については、座間市議会では参加した各議員のレポート提出が定められていますので、このブログにもアップするつもりですので、後日ご覧ください。

守谷市役所
1990年竣工とのことで、座間市の庁舎より5年くらい古いのですが、コンパクトでデザイン的にも好きだなあ。

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公募で選ばれたシティマネジャーの進藤道子さん。
手に持たれているのは、市の地図がデザインされているコースター。

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笠間市での視察風景

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視察から帰って本日から座間市は、「ひまわりまつり」。7/23~28は栗原会場、8/13~18は座間・新田宿会場で、今日は栗原会場に行ってきました。

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今日は、朝方雨が降り、開催が危ぶまれたようですが、昨日までの酷暑と違い、「涼しく」見られました。でも、やはりひまわりは、あの夏の日差しの中で見る方がいいかもしれませんね。

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会場で買ってきたのが、下の写真の「ザマオーレ」。座間駅前の珈琲店「コーヒーノート」のオリジナル商品。座間市の地下水を使ったもので、なかなかのものですよ。私のお薦めです。

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2015年4月28日 (火)

再び、旗を降ろした日

(今日の記事は少し長くなりますので、心してお読みください。また、引用する各発言は私のメモによるものなので、発言要旨としてご理解ください)

昨日は、座間市基地返還促進等市民連絡協議会の役員会と定期総会。

座間市基地返還促進等市民連絡協議会とは、
http://www.city.zama.kanagawa.jp/www/contents/1229569635421/index.html

会の構成は、

会長:座間市長
副会長:市議会議長、市自治会総連合会会長、市議会副議長、商工会会長
委員:市議会議員、教育長、各連合自治会会長、地域婦人団体連絡協議会会長、青年会議所理事長、農協地区委員長

本日の総会で決められたことは、

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「基地の整理・縮小・返還に向け着実な一歩を」

という市役所前に掲示されていた懸垂幕を正式に降ろすことが決定されたのです

現在すでに掲示されていませんが、事の経過はこちらをご覧ください。
2014年 10/23付けブログhttp://okinaga.way-nifty.com/weblog/2014/10/index.html

その後、2014年12月議会の私の一般質問に対し遠藤市長の答弁は、

「懸垂幕の関係ですけれども、これは今とにかく掲揚できる状況にございませんので、つくりかえなければいけないということになろうかと思います。これについては議員からも言及ございましたけれども、基地返還促進等市民連絡協議会で議決をいただいて、これを作成するということをしてきておりますので、当然、現在、基地返還促進等市民連絡協議会に予算もございませんし、平成27年度の予算においてこれを盛り込んだ上で、基地返還促進等市民連絡協議会の中でこれをご判断いただきたいというふうに考えております」

その後、2015年3月議会には、この横断幕の新調に係る経費を含んだ予算案が議決され、昨日の総会でもそれを含んだ会の予算案が提出されていました。

これに対し、役員会や総会では、

「常に掲揚するのが良いのか。他にも振り込め詐欺や座間市出身者がボクシング世界チャンピオンになったことや消防団の操法大会で全国大会で準優勝したことなど、掲示すべきものがあるのではないか」(沖本理事 ざま大志会)

「スローガンの内容が大事。『基地の整理・縮小・返還』というのは今の状況にマッチしているのか」(長谷川理事 新政いさま)

「国との良好な関係を築かなくてはならないのに、市役所の一番いい場所をが占領しているのはどうか。『基地反対』の懸垂幕は必要ない」(京免委員 新政いさま)

「『着実な一歩』は、もう達成されたのではないか」(小野理事 公明党)

「基地の部分的返還が進み、病院や消防庁舎など『命を守る拠点』になろうとしている。懸垂幕の掲示は考えなおすべきではないか」(上沢委員 公明党)

と、「市長与党」を自認している三会派の議員たちから、「もう、やめよう」という声が続出。

それに対し、

「基地の部分返還やその他の負担軽減策は、座間市が国に基地強化を認めさせ、声をあげてきたからである。続けて懸垂幕は掲示すべきである」(中沢理事 共産党)

「スローガンの内容は再検討してよいが、基地の整理・縮小・返還の懸垂幕は掲示すべき」(安海理事 神奈川ネット)

という意見が出ていました。

その中で、私が注目したのは、役員会において事務局を担当している特定政策推進室長のこの発言。これは、沖本理事から、「国との交渉の中で、あのような懸垂幕を掲示することによって、メリットはあったのか、デメリットは?」という質問に答えたもの。

「国との交渉で、負担軽減策を求めていく上で、プラスにはならない」

「国との交渉を進めていくためには、『国とのいい関係』が必要。補助金の拡大や通達の変更などこぶしを振り上げてはできない」

というもの。

私は一瞬、耳を疑いましたが、役人にはめずらしい「率直な発言」です。

これに対し、私が聞いたのは、

「かつて防衛省は、『米第一軍団司令部移転反対!の懸垂幕を降ろせ!』『降ろせなければ、負担軽減策を協議する協議会の設置を定めた確認書を締結できない』と座間市に迫ってきたが、明示的に『降ろせ』という指示があったのか?」

それに対し、特定政策推進室長は、

「公式にはありません」

という答え。

つまり、こういうことでしょう。(ここからは、一部私の推測を含みます)

「降ろせ!」という指示が公式にはないならば(それを信じるならば)、座間市は、防衛省を意向の忖度し、自ら旗を降ろしたい。「基地の整理・縮小・返還」を掲げた懸垂幕を市役所の正面に掲げていると、国から補助金・交付金をもらうのに差し障る。「国とのいい関係」があってこそ、「カネ」も「ご配慮」もいただける。(典型的な「奴隷根性」、原発と同じですね)

そこで、「総会での議論で決めるなら、市長のいう事をよく聞く、あるいは市長の考えを忖度する議員達から『降ろせ』という意見が出してくれれば、決めることができる」

という感じでしょうか。

上記のように、「降ろせ!」という議員達は、謀ったように、同じ趣旨の発言していましたから、『事前の打ち合わせ』があったのでしょう。(ただ、懸垂幕自体を掲げないのか、内容を変えるのか、発言が右往左往したり、基地の整理・縮小・返還を『基地反対』だと取り違えたり、シナリオが十分練られていないようでしたが)

2008年7月28日の「米陸軍第一軍団司令部移転反対!」の旗を降ろすことを決めた臨時総会に引き続き、昨日(2015年4月27日)は、「基地の整理・縮小・返還」という「市是」から、また一歩後退を決定づけた日となってしまいました。

座間市にとって、ほんとうの意味での「地方自治」をとりもどすことが必要です。

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2015年2月16日 (月)

「いきいき高齢者応援事業」のその後

以前(2014.9/17)このブログでも取り上げましたが、昨年9月議会の補正予算に計上された「いきいき高齢者応援事業」のその後について、ご報告と私の考えを述べておきます。

まず、事業内容ですが、議会提案時の福祉長寿課の説明では、

「健康で、一定期間介護保険サービスを利用しなかった85歳以上の高齢者に対し報償費を支出する(賞品と商品券またはシルバー人材センター利用券)」

これに対し私は、

①「介護保険サービスを利用しなかった」という基準では、たとえ要介護状態であったとしても介護保険を利用せず家族介護を受けている人も対象となるのではないか。極端な話、要介護5の方であっても介護保険サービスを受けていない人は対象となり、「健康に配慮し、介護予防に取り組んでいる高齢者に対する報奨」という事業の目的と乖離することになる。
②結果として、介護保険サービスを利用しないことを推奨することにならないか。

福祉長寿課は、

①「健康な方の抽出の方法として、介護保険サービスを利用していないという基準で制度設計を行いましたが、再度研究させていただきたい」
②「そうした意図はない」

と言っていました。

その後、「座間市いきいき高齢者応援事業実施要綱」が策定されましたので、それを見てみると、対象者については、

「以下の各号に該当し、本市の介護保険サービスを満85歳となった日又は当該日以降最後に介護保険サービスを利用した日から起算して引き続き5年、10年又は15年利用していない者」
1)満90歳以上であること
2)本市に引き続き5年以上住所を有する者
3)本市の介護保険被保険者で、介護保険料の滞納がない者
4)基準日以前1年間に90日以上の連続した長期入院がない者
5)その他市長が定める事項を満たす者

この要綱を見る限りでは、昨年9月議会時の当局の説明と変わっていません。しかし、「5)その他市長が定める事項を満たす者」に基づいて、該当者が市へ提出する「申出書」には、「最低限の身の回りのことを自ら行い、家族その他の者からの介護を受けていない」ということが盛り込まれています。

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この要綱での対象者の規定は、大きく二つの問題があると思います。

一つは、法制上の問題。要綱は行政の内部的規範あるいは基準ではあり、議会の議決も必要としませんが、この事業において「健康な高齢者」を規定する「身の回りのことを自ら行い、家族介護等を受けていない」というけっこう大事な基準を条文上明記せず、「その他市長の定める事項」の中に入れていること。1)~5)までの各号に追加して明記すればよいものをなぜわかりにくくするのでしょうか?

二つ目は、「最低限身の回りの・・・・・」という基準の妥当性も問題。これは、申請者が自分で「○」をつけるようになっていますので、客観的基準とは言えません。また、実際に申請される方も悩むのではないでしょうか。90歳以上の高齢者の方ですから、どこまでを「身の回りのことを行い」というのか、どこまでを「家族から介護を受けていない」と言えるのかということです。

もし、客観的な基準を明確にするならば、要介護認定をその基準とするしかありません。

ただ、私はこの事業の根本的な問題は、やはり「介護保険サービスを利用していない人」に限定していることにあると思っています。90歳以上の高齢者が対象であるわけですから、ある意味で介護保険サービスを使っていても使っていなくても、日常生活上なんらかの「介護」や「援助」は当たり前ではないでしょうか。また、介護保険サービスを利用しながら介護予防に努め、介護度をあげないようにがんばっておられる方もいらっしゃいます。というか、介護予防給付というのはそのためのものだったのではないでしょうか。

どうも事業の目的・意図が、市当局は否定をしましたが、やはり「介護保険を使わない人」⇒「介護保険財政に負担をかけない人」⇒「市の財政に負担をかけない人」を「報奨」するということにあるように思われてなりません。

だからこそ、そのことを表向きは否定して、「健康な90歳以上の高齢者」としたものの、その客観的基準を示すことができないという事態になっているのではないでしょうか。

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