2017年7月15日 (土)

常任委員会視察旅行 雑感

7月12日~14日にかけて私が所属する座間市議会企画総務常任委員会の視察旅行。視察地は、

①福岡市:PPP(官民連携事業)について

②柳川市:地域ブランド推進事業について

③熊本市:震災復興計画について

①は、私のリクエストが採用されての視察。このブログでも紹介してきたとおり、座間市初のPPP事業である上下水道局庁舎整備事業は、私からすれば(おそらく私だけでなく客観的に見れば)明らかに失敗事例。実は、福岡市も1999年PFI法の施行直後、地方自治体では全国初のPFI事業に着手し、経営破たんとなる失敗を経験した自治体。自治体の規模もPPPの事業規模も違いますが、福岡市は失敗の事例からどのような教訓を得たのか学ぶのが目的。

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行政視察しかも常任委員会視察ですから、PPP事業のそのもの是非論ではなく事業を執行するにあたっての課題をしっかりと学ぶ、という観点から臨みましたが、今回の座間市の事例に照らして示唆的なことを吸収することはできたのではないかと思っています。しっかりと今後の議論に活かしていきたいと思います。

②は、地域ブランド推進事業についてですが、福岡県出身の私の感覚からすれば観光地としても柳川のブランド力は相当なもの。すぐ思いつくだけでも「川下り」「北原白秋」「有明海の干潟」・・・・。(さらに個人的には柳川と言えば、私の高校時代、新聞部の関係で縁があった伝習館高校や怪物江川に徹底したバンド作戦と挑んだ柳川高校がすぐ思い出されますが)

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「これ以上に何を?」というのが率直なところだったのですが、取り組みの背景には(これは全国どこでも共通していますが)「人口減少」「中心市街地の空洞化」「第一次産業の後継者不足」がいった点からの危機感があるようです。「住んでよし、来てよし柳川」というキャッチに示されているように、最終的には「定住化」へいかに結びつけていくのかが課題のようです。

③は、いろいろ考えさせられました。この種の行政視察の場合、だいたい市役所に言って担当者から話を聞くというスタイルが一般的なので、おのずと限界はありますが、前泊だったこともあり市内を少し歩くと、ところところで家屋の解体作業が行われています。市内在住の大学時代の友人に話を聞くと、「公費解体」ということで「半壊以上」の建物を公費で解体してくれる制度によるものとのこと。友人によると、解体後の「展望」=建て替えのメドはないけれど、とりあえず公費が出るので解体というパターンも多いとのこと。本来なら、修繕で対応できる家屋も修繕支援金(最大150万円)だけでは賄えないため、解体となってしまっているとのこと。その結果、櫛の歯が抜けるような街並みになっているわけです。

これは、根本的には国の制度上(法律)の問題。住宅再建の公的支援は、阪神大震災以降やっと認められ、その後の制度改正によって額も増やされましたが、全壊で最大300万円。これでは、特に年金生活となった高齢者の方々などにとっては実質上住宅再建は不可能となってしまいます。居住家屋が全壊及び半壊となった被災者への公的支援金の増額が必要だと思います。

熊本市の場合、現在でも約1万1000戸が被災者用に住宅提供されているとのことでした。特徴は、仮設住宅が少なく(約500戸)、民間の賃貸住宅を借り上げる「みなし仮設住宅」が約10000戸と圧倒的に多いことです。東日本大震災での仮設住宅の一戸あたりの整備費用は600万円~700万円にのぼるとのこと。それに比べると、熊本市の場合は民間賃貸の費用は仮設より安いはず。その分一人当たりの住宅支援(修繕、建て替え)に回せないものかと思います。(おそらく仮設建設費用のほとんどは国庫負担だと思うので)

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2017年6月29日 (木)

公文書管理の徹底を求める意見書 採択される

6月26日閉会した座間市議会第2回定例会、私は最終日の本会議に以下の意見書案を提出。採決結果は以下のとおりでした。

共謀罪の創設を含む改正組織犯罪処罰法の廃止を求める意見書の提出について

不採択
賛成:8人(会派に属さない議員3人、共産党3人、大志会2人)
反対:13人(自民党・いさま7人、公明党4人、明進会2人)

公文書の安易な廃棄を防止し電子情報を含めた公文書管理の徹底を求める意見書の提出について

採択
賛成:12人(会派に属さない議員3人、公明党4人、共産党3人、大志会2人)
反対:9人(自民党・いさま7人、明進会2人)

なお、その他の意見書案を含めた採決結果は以下のとおりです。

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共謀罪の廃止意見書については残念ですが、国会の賛否とほぼ同様の構図で不採択となりました。一方、公文書管理の意見書は、公明党が賛成することによって、採択となりました。下に意見書の全文を貼りつけておきますが、ご覧になっておわかりのとおり、至極当たり前の内容となっているのですが、なぜ自民党系の議員さんたちが反対したのか?よくわかりません。

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2017年6月23日 (金)

一般質問 上下水道局庁舎問題 報告その2

今回は、前回に引き続き上下水道局庁舎問題に関する私の一般質問のご報告の続き、「意思決定過程、手続きの妥当性の検証」についてです。

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質問1:本事業は、座間市で初めての官民連携事業であったが、事業を進めるにあたって、PPP事業(官民連携事業)を実施する際の手続き及び庁内体制などを定めた規程やガイドライン等は整備されていたのか?

企画財政部長:「現時点においては、PPP事業の導入、実施に関する規程や手続きは定めておりません。」

質問2:本市では2006年12月に「民間活力有効利用指針」が策定され、2015年3月に改訂されている。改訂版では「民間活力有効利用の手法」の中にPPP事業が位置付けられた。また、改訂版では、「選定にあたり」として、「担当課で民間活力の有効利用が可能と判断した事業については、財政課、企画政策課との調整後、行政改革推進委員会に諮ることとする」とあり、「民間活力有効利用予定事業採択フロー」が記されている。では、上下水道局庁舎等整備事業は、この「民間活力有効利用予定事業採択フロー」に基づいて事業採択が行われたのか?

企画財政部長:「上下水道局庁舎等整備事業は、民間活力有効利用指針に記載した民間活力有効利用予定事業選択フローに沿ったものではなく、上下水道局で検討した結果である」

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これらの質問は、今回の上下水道局庁舎整備事業が、庁内の適正な手続きに基づいて行われたものだったのかを検証するためのもの。座間市では初めてのPPP(官民連携)事業であったにもかかわらず、まず、その手続きを定めたガイドライン等が存在していないことが明らかになりました。通常、各自治体ではPPP事業に取り組む場合、全庁的なガイドライン等を整備し、その原則・手続きなどを定めていますが、こうしたものをつくらずにPPP事業に着手していたのです。

また、PPP事業のガイドラインは存在していませんが、それに似通ったものとして「座間市民間活力有効利用指針」というものがあり、その中では事業を採択する場合は、担当部局のみならず、行政改革推進委員会や政策会議など全庁的な会議体において事業採択が判断されることになっているのですが、答弁の通り、こうした手続きは踏まれていません。こうした「指針」や「ガイドライン」は「法令」ではありませんが、行政の「内部的規範」として、通常守られるべきもの。それがおざなりにされています。なぜ、そうなったのか、今回の時間の関係でこの点は再質問していませんが、大きな疑問点あり、問題点です。

つまり、今回のPPP事業は上下水道局(2016年3月までは上下水道部)の判断で事業が進められてきたわけです。その中で、特に重要な時期は、2016年2月。ずさんな「導入可能性調査」であったにもかからず、全庁的な会議に諮られず、上下水道部の判断でゴーサインとなったわけです。(正確に言えば、政策会議等全庁的な会議に諮られていませんが、上下水道部より回議書が作成され、市長決裁は行われている)

それを裏付けるのが以下の質問。

質問3:2016年2月の段階で、導入可能性調査の結果をもとに、上下水道局庁舎等整備事業をPPP・リース方式で推進するという判断をされている。この判断は、当時の上下水道部内の判断なのか?

上下水道局長:「上下水道部の判断によりリース方式で実施準備をすすめ、行政改革推進委員会や政策会議には諮っておりません。」

次に、事業者選定について、今回の事業では「入札」ではなく、「公募型プロポーザル方式」が採用されました。「公募型プロポーザル」とは、価格面だけではなく、事業を行う上で最も適切な企画提案力、技術力などを持っている提案者と契約を結ぶもので、「随意契約」の一種です。

上下水道局庁舎整備事業では、2016年8月に一度公募をしたものの応募者がなく、2016年11月に再度公募を行った結果、大和リース株式会社の1社のみが応募、提出された事業提案書を「座間市上下水道局庁舎等整備事業に係わる公募型プロポーザル選定委員会」が審査を行い、決定しています。

審査においては、事業計画、施設計画、維持管理計画、提案金額について、全体で25項目の評価基準に基づいて、各委員が5段階評価で評価点を記入する方法が取られました。(ただし、1項目だけ10段階評価) 評価基準点の満点130に対して選定委員の平均は77.8、得点率は58.81%。(100点満点にすると59点ぐらいだったということ) 選定委員8名の中で、最高の得点率は67.69%。最低は46.15%であったとのことです。

今回の場合、応募事業者が1社であったため、評価基準点による相対評価は行うことができず、絶対評価となりますが、58.81%という低い得点率であっても優先交渉権者に決定されています。これは、「最低基準点」が設定されていないために低い得点でも「審査合格」となっているのです。

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<審査評価点の集計表 「1」「2」の評価も数多くみられる>

そこで、以下のような質問をしました。

質問4:今回、最低基準点を設定しなかったのはなぜか?

上下水道局長:「事業提案書の提出を受けた時点で募集要項等の公告で示した要求水準書の内容を満たしているかを審査致した。従いまして審査委員会の審査内容は、要求水準を満たした提案者について、提案内容を審査項目ごとに数値化し、順位を決定することが目的でございます。従いまして、最低基準点の設定は必要がないものと判断した」

しかし、これも「なぜ最低基準点を設定しなかったのか?」という問いに対して、全く答えていません。

「審査」は、三段階に分かれています。まず「①資格審査」、次に「②基本条件の適合審査」、最後に「③提案内容の審査」で、①と②は担当課とアドバイザー契約を結んでいるコンサルタント会社が行い、③を審査委員会が審査するというもの。複数応募事業者がある場合には、③で提案内容を審査し、点数化し、順位を決定するというものですが、今回の場合のように1社しか応募なかった場合はどうするか、ということです。

当然ながら、①、②を通過しているわけですから、当局が示した「要求水準」は満たしていることになります。では、③を審査、点数化する意味はあるのかということになります。極端な話、今回の評価項目が25項目で5段階評価ですから、すべての項目が「1」だったとすれば、合計点は25点(得点率=19.2%)でも、「要求水準を満たしているので」ということで決定されてしまうことになります。

だからこそ、品質を確保するために「最低基準点」が、特に1社応募の場合は必要ではないかということです。確かに座間市の「プロポーザル方式の実施に関するガイドライン」では定められていませんが、担当課によっては最低基準点を定めて審査を行っていることもあります。特に、今回の上下水道局庁舎事業は億単位の事業ですから、なおさら品質確保に関しては万全を期すべきでしょう。

以上が、上下水道局庁舎問題に関する「意思決定過程、手続きの妥当性の検証」に関する私の一般質問のやり取りです。

総括すると、

①PPP事業の原則・手続き等を定めたガイドラインがないままに事業が進められた。

②すでに存在する「民間活力有効利用指針」に基づく手続きも行われていない。

③応募事業者1社のみ、審査委員会の評点も58.81%という低い得点率であるにもかからず、事業者選定が行われている。

ということになります。

次回では、今回のPPP事業から、何を教訓化すべきかということについて報告したいと思います。

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2017年6月19日 (月)

一般質問 上下水道局庁舎問題 報告その1

6月12日に行った私の一般質問のうち「上下水道局庁舎問題について」のやりとりについてご報告します。(質問、答弁、質問の意図及び答弁に関する評価)

なお、座間市議会インターネット中継もご参照ください。
http://www.kensakusystem.jp/zama-vod/index.html

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質問1:導入可能性調査段階で「平成30年4月開庁」とした理由は何か?

上下水道局長:「公営企業である上下水道局が、企業としての自主性・独立性を高めるとともに、水道料金お客様センターに係わる諸般の課題等を解決するために、できるだけ早期に課題を整理した環境で業務を開始すべく設定した」

*この質問は、導入可能性調査が恣意的な検討方法であったことを明らかにするためのもの。導入可能性調査は、「公設・公営方式」「リース方式」「PFI方式」の三つを比較検討していますが、「平成30年4月までに新庁舎での営業を開始したいという市の方針に対し、公設方式やPFI方式では時間的余裕がない」と結論付けています。

しかし、これは当たり前。「公設・公営」の場合は、基本設計・実施設計・工事と最低3ヵ年を要し、PFIの場合もPFI法に基づく手続きからすれば同様に3年以上はかかります。ですから新庁舎での業務開始を2018年(H30年)4月とすれば、それだけで公設・公営方式やPFI方式は自動的に選択肢から外れることを意味するのです。

では、「平成30年4月」までにどうしても開庁しなければならない特段の理由があったのか言えば、上記の答弁のとおり「できるだけ早期に」ということの他理由は見当たりません。これでは、公正な比較検討とは言えません。

質問2:導入可能性調査報告書の事業スキームでは、事業者利益は「20年間で2697万4千円または2564万9千円」と理解してよいのか?また、この事業者利益の想定は現実的なものだったのか?

上下水道局長:「現時点において改めて考えると、コンサルタントによる事業者利益の想定は、現実的ではなかったと今は考える」

*この質問は、いかにいい加減な導入可能性調査によって、今回のPPP(官民連携)事業のゴーサインが出されたのかを明らかにするもの。この試算では、事業者利益の想定は年間128万円~135万円。わずかこれだけの「利益」で民間事業者がこの事業に参入してくるわけがありません。ちなみに、今回契約をおこなった大和リースの事業者提案書では事業利益は20年間で2億円、年間1000万円を見込んでいます。

答弁では、「現実的ではなかったと今は考える」と率直に認めています。

質問3:2016年5月の実施方針までは、事業フレームは「上下水道局は事業者に対しリース費用を支払い、商業施設賃借料は事業者に収入されるものの、上下水道局が支払うリース料と相殺され、これにより上下水道局の費用負担が軽減される」というものであったが、2016年8月1回目の公募(結果は応募なし)時から「商業施設賃借料と上下水道局が事業者に支払うリース料が必ずしも相殺されるものではない」というものに変更された。事業フレーム変更の理由は?

上下水道局長:「提案事業者側に一定の利益を見込んだうえで、よりフレキシブルな提案がいただけるようにと見直しをはかった」

*前述の「事業者利益」問題に象徴される、いい加減な導入可能性調査段階での事業フレームでは、応募してくる事業者がないと判断し、より事業者利益が確保されるように事業スキームを変更したということ。

質問4:上下水道庁舎に併設されるコンビニ等の商業施設は、駐車場の確保がその収益性に大きく影響してくるが、駐車場の配置条件は次のように変更されている。2016年5月「敷地内には9台以上の駐車スペースを確保。駐車場への進入については、東側道路からの進入とする」。2016年8月1回目の公募時「敷地内には、外来者用の駐車スペースを確保。東側道路からの進入とする」。2016年11月再公募時「敷地内に外来者用の駐車スペースを確保」。駐車場の配置条件が変更された理由は何か?

上下水道局長:「提案事業者によるフレキシブな提案ができるように、進入方向の限定をなくした」

*この質問は、前述の非現実的な事業者利益を想定した事業フレームから変更をしたものの、その結果そのしわ寄せが駐車場問題(台数、交通安全上の配慮)になっていることを明らかにするためのもの。当初の「9台以上、東側道路からの進入」は、適切な駐車場台数の確保という点からも、また、交通安全対策という点からも妥当な案。要求水準を緩和したことにより、契約した大和リースの提案は「身障者用駐車スペースを含んで5台分、進入経路は交通安全上問題が多いと思われる北側道路からの進入」となってしまったのです。

これはおそらく、コンビニ等の収益性からも、交通安全上からも、東側道路からの進入で、駐車台数を最大限確保する施設配置が最適であると当局は認識しつつも、これを要求水準とすれば、事業者にとっては既存の擁壁の撤去、土地の造成、新たな擁壁の築造などの整備費が重荷となり、事業利益を確保できないのでないかという点から、要求水準が緩和されたというもの。

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<上下水道庁舎建設用地 すでに工事が始まっている>

質問5:この表は、昨年8月の債務負担行為議決前に当局が公設公営方式とリース方式とのコスト比較を再計算したものと、大和リースの事業提案書を合わせたもの。公設・公営方式の当局の試算における上下水道局の負担額5億5922万9千円は、施設整備費やメンテナンス費用等の総事業費の合計額であって、自ら試算しているお客様センター賃借料5966万4千円と商業施設賃借料6079万4千円が差し引かれておらず、これらを総事業費から差し引くと、公設・公営方式の場合の上下水道局の負担額は4億3877万1千円となり、リース方式より8383万5千円ほど安いということになる。公設・公営方式の場合、なぜ賃借料を総事業費から差し引かないのか?

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上下水道局長:「公設・公営とリース方式とのコスト比較において、収入を含めた額で比較すると、確かに公設・公営の方がかかる費用が安くなる。しかし、募集要項の公告時点では、賃借料による収入の運用について、リース費用と相殺するか、収入を事業者の利益とするかは、提案事業者に委ねる形とした。これにより収入額及びその運用については、相殺があった場合と事業利益をされた場合とで、大きな違いがあり、収入分を含めて単純に比較するには不確定な要素が大きいことから、支出する費用での比較により、検討を進めた」

*この質問は、今回PPP・リース方式による庁舎建設が妥当なのか否かの最も重要な論点。今回答弁が一歩前進したのは、「収入を含めた場合は、公設・公営の方が安い」と認めたこと。それでも依然として、リースの場合は事業者が賃借料収入を全部「利益」とすることができるフレームに変えたので、公設・公営の場合は「収入分を事業費から引いて、単純に比較できない」という「論理」。

これはあきらかに無理があります。なんのためのコスト比較なのでしょうか?これでは、公設・公営の場合は賃借料収入があったとしてもそれが試算に反映しなくなり、コスト比較自身が成り立たなくなります。

質問6上下水道局庁舎における「お客様センター」賃借料は、契約上は受託業者が支払うこととなるが、上下水道局が受託業者へ支払う委託料に賃借料分は含まれおり、さらに大和リースと受託事業者との契約において、事業提案書で示された額を下回った場合は、上下水道局が差額を支払うこととなるので、実際上は上下水道局が負担するものと思われる。こうした理解でよいか?

上下水道局長:「受託業者がリース会社に支払う賃借料は、委託料の積算において計上しているものであるが、受託事業者の判断の中で賃貸借契約を結び支払うものであり、全く別のものと考える」

*この質問は、公設・公営方式とリース方式とのコスト比較以上に、実質上の上下水道局の負担があることを明らかにするためのもの。これも他の答弁と同様ですが、質問内容に正面から答えていません。質問で「形式上は受託業者と大和リースとの契約」だが、「実際上はどうか?」と聞いているにもかからず、「形式的な契約」だけを盾に取ってで答えているにすぎません。

また、「お客様センター賃借料」を実質的には局が負担するだけでなく、その他にも前回の質問で述べたように、メンテナンス等の要求水準も事業者側に有利なように変更が繰り返され、維持・管理経費の一部も局が負担することとなり、総じていえば、間違いなく今回のリース方式と公設・公営方式を比べれば、公設・公営の方が安く、施設配置においても公益性の高いものであったということです。

以上、今回は、「PPP(官民連携)・リース方式を選択した妥当性の検証」部分の質問と答弁の報告とその解説。できれば次回には、「意思決定過程、手続きの妥当性の検証」について、詳しく報告したいと思います。

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2017年6月13日 (火)

再び、PPP(官民連携事業)による上下水道局庁舎について 一般質問

座間市議会は、今日で三日間にわたる一般質問が終了。明日からは企画総務、健康福祉、都市環境の順番で予算決算常任員会分科会と常任委員会が開催されます。

私の一般質問は昨日。

(内容はこちらから http://d.hatena.ne.jp/okinagaakihisa/

予定通り、ほぼ八割がたを上下水道局庁舎問題に集中しました。結果はどうだったのか?という点は、少し整理してまた報告したいと思いますが、とりあえず、時間のある方は上記の質問内容をご覧ください。

通常私の一般質問では、最初の質問では自分の評価や意見を交えず、事実関係を示して市長や当局の見解を問い、再質問で自分の意見を交えて再度質すという手法なのですが、今回はめずらしく最初から自分の分析・評価を示して、問いただしました。

というのは、この問題ではけっこう資料を収集し、事実関係が明らかになり、問題点を説明する上では詳細な事実関係にわたるものとなりましたので、なるべくわかりやすくするためにこういう方法をとりました。

ですから、最初の質問原稿だけでも、今回の問題がわかるように、

・事業の概要
・事実経過
・論点1:PPP(官民連携)・リース方式を選択したのは妥当だったのか
・論点2:事業推進過程、意思決定過程は適正だったのか

と、整理して質問しました。

長文ですが、ご覧いただき、ご意見などお寄せいただければと思います。

なお、上下水道局庁舎問題以外の質問についての市長並びに当局の答弁は以下のとおりです。

入札制度=入札参加地域区分の見直し

市長より、「現状の問題については理解できる。今後、必要に応じて見直していきたい」という旨の答弁がありました。

水道法改正案に関係して、座間市営水道の広域化=大規模事業体との合併、コンセッション方式=民営化について

企業管理者より、「広域化、民営化ともに考えていない。地下水を主要水源とした座間市の水道事業を守っていく」旨の答弁がありました。

共に、この答弁には私も了解の意思を表明しました。

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2017年6月10日 (土)

私の一般質問は6月12日(月)9:00~

昨日から座間市議会は、一般質問。6/9(金)12(月)13(火)の3日間で19人が登壇予定ですが、私の順番は8番目。ちょうど真ん中付近ですから、間違いなく2日目(12日)だろうと思い、昨日は質問原稿も配布資料も議会には持参せずに登庁。ところが、午前中で3人の質問・答弁が終了、4人目の質問まで進んだところで昼休みとなりました。

「おい、おい、このままじゃ順番が回ってきそう」という事態。実は、この段階で質問原稿は完成しておらず、配布資料は全く準備できていない状態。仕方がないので、昼休み急いで食事をとった後、書きかけの質問原稿を取りに戻り、議会事務局のコピー機で資料作り。そんなドタバタの中、とりあえず準備を整えていたら、私の前で「本日の会議はこの程度にとどめ・・・」という議長の口上。結局、私の登壇は、12日(月)午前9時~となりました。

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今回の私の一般質問のテーマは以下のとおり。

1.入札制度について

2.上下水道局庁舎問題について

3.水道事業の今後について

1.は、座間市の入札参加要件と近隣他市の参加要件と比較し、その違いについて質していくつもりです。工事入札を例にして簡単にいうと、座間市の参加要件では工事金額に関わらず「地元オンリー」はなし。しかし、近隣の市では、工事金額1億円~1億5千万円未満は「地元オンリー」。座間の市内業者からすれば、市発注工事では他市とのし烈な競争にさらされるものの、他市の工事には実際上入札参加できないという状態。これをどう見るのか、当局と議論したいと思っています。

2.は、今回の質問のメインテーマ。およそ質問の八割方は、この問題に集中します。大きな論点は、「PPP(官民連携事業)・リース方式を選択したのは妥当だったのか」ということと「PPP事業を推進するにあたっての意思決定過程及び手続は適正に行われたのか」ということ。資料を用い、具体的に質問していきます。

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<上下水道局庁舎建設予定地>

3.は、今国会に提出されている「水道法の一部改正」について。今国会では成立は不可能と見られていますが、この法案には大きな問題が秘められています。キーワードは「広域化」と「民営化」。「広域化」は座間市営水道のような小規模事業者にとっては死活問題ですし、民営化は新自由主義の流れの一環で、重要なライフラインである水道を営利企業に託してよいのか、という点です。

座間市議会の一般質問の議員一人当たりの持ち時間は、質問だけで60分(答弁を含めず)。これはまだ平等かつ十分に確保されています。(今後はどうなるかわからない気配ですが) これはいつものことですが、持ち時間60分をフルに活かして、議論に臨みたいと思っています。ご注目をお願いします。

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2017年6月 2日 (金)

なんだがおかしいぞ、座間市議会

今日は、座間市議会第2回定例会の開会日。議題は、専決処分の承認案件が二つ、補正予算などの今定例会で常任委員会へ付託される議案が四つ、報告案件が3つと審議すべきもののボリュームとしては比較的少ないもの。いずれの議題でも質疑が行われたものの、質疑者も少なく、その時間も短いものでしたが、大変気になるというか、おかしな出来事がありました。

それは、議長の采配と当局の答弁態度。

私と同じ会派に属さない議員である加藤陽子議員と安海のぞみ議員が質疑をした際に、加藤議員の質疑に対しては複数の質疑については当局側は答弁をせず、安海議員の質疑に対しては、議長が当局に対して

「議題の範囲内で答弁してください」

と注文をつけ、当局側が聞かれていることに答えない場面があったことです。

具体的には、加藤議員は「座間市特定教育・保育及び特定地域型保育に係わる保護者負担額に関する条例の一部を改正する条例」、安海議員は「座間市地域包括支援センターの包括支援事業の実施に必要な基準を定める条例等の一部を改正する条例」の質疑。ここでは、両条例改正の内容を詳しく紹介はしませんが、ともに国の政令が改正されたことにより、ある意味「自動的に」条例を改正しなければならないことで、「市長の専決処分」といって、議会の議決を経ずに首長が処理することが可能な案件で、いわば「事後承認」とでも言うべきもの。

確かに、国の政令改正に伴う条例改正ですから、当局側としては「市としての裁量的余地はないし、質疑を受けることなどない」ということなのでしょうか。議長も当局側も「今回、変更となったこと以外は、答弁の対象外。答える必要なし」という見解のようです。

答弁を拒否された二人の議員から話を伺うと、こんなことが事前にあったようです。

座間市議会では、質疑の議長への通告は、当日の朝。制度上、答弁する当局への通告義務はありません。しかし、多くの議員さんは、しっかりとした答弁をしてもらうために、事前に当局側にヒアリングをしたり、質疑内容を伝えたりします。これはあくまでも任意のものです。

今回も両議員は、質疑内容を担当課長等に事前に伝え、担当職員も予定された質疑全てにわたって答弁書を作成したようです。ところが、議会答弁は、市長、副市長と部長などで構成される「調整会議」で答弁書が確認されるようですが、この「調整会議」で質疑のうち、いくつかのものについては上記の理由で「答弁の必要なし」という判断になったようなのです。(調整会議の中で誰が言ったのか定かではありませんが)

それが、両議員へ職員から伝えられ、当然ながらお二人は「それは、おかしい。やっぱり聞きますよ」と拒否したようです。すると、今度は議長、副議長から呼び出され、質疑項目のうちのいくつかのものについては、「質疑をやめてほしい」「聞かれても(議長は当局に)答弁を求めない」と言われたとのこと。これが、上記の「議題の範囲内で答弁してください」という異例の口上となったわけです。

問題は大きく二つあると思います。

一つは、両議員が答弁拒否された質疑は「議題外」なのか?ということ。座間市会議規則(「標準会議規則というアンチョコがあって全国の地方議会でほとんどがこれを採用している)第54条(発言内容の制限)では、次のように定められています。

「発言は、すべて簡明にするものとし、議題外にわたり又はその範囲を超えてはならない」

今回、加藤議員の場合は、議題は「専決処分の承認について(座間市特定教育・保育及び特定地域型保育に係わる保護者負担額に関する条例の一部を改正する条例)」で、保護者負担額の上限を引き下げるという内容。答弁拒否された質疑は、

「今回の政令の一部改正の目的は?」

「今回の条例の対象とならない幼稚園に支給されている就園奨励費の増額等はあるのか?」

安海議員の場合は、議題は「専決処分の報告について(座間市地域包括支援センターの包括支援事業の実施に必要な基準を定める条例等の一部を改正する条例)」で、主任介護支援専門員の更新研修を明確化するもの。答弁拒否された質疑は、

「市内の介護支援専門員の配置状況は?」

「研修費用のどれくらいで、個人負担なのか?」

「研修の実施主体は?」

というもの。両議員に対し失礼にあたっては恐縮ですが、別に、問題点を追及する「キラー質疑」でもありませんし、単なる確認事項とでもいうべきもの。そして何よりもこれが、「議題外にわたり又はその範囲を超える」ものと言えるでしょうか。議員が条例改正に伴って「運用がどうなるのか?制度の現状はどうなっているのか?」等について質すのは当然のことでしょう。

一方、「自民党・いさま」という最大会派の質疑では、一般会計補正予算について、その中に含まれている「地下水位常時観測事業費」で水位観測計の修繕の質疑で、

「座間市の地下水位の状況のどうなっているのか?」

なんていうものでしたが、議長は何も言わず、当局は真顔で答えています。両議員の答弁拒否の理由すなわち「条例の改正部分から範囲が超えている」というものからすれば、「修繕費支出の妥当性」とは関係なく、「範囲を超える」というものになりませんか。

私は、何も「自民党・いさま」の質疑について、「議題外にわたりその範囲を超える」なんて思いませんが、議長、当局の恣意的な議事整理と答弁拒否としか言いようがありません。(もちろん、質疑の「質」についてあれこれいう気もありません。それぞれの議員のお考えですから)

二つ目は、本会議場では、「議長の口上」=「範囲を超えた質疑は答えなくてもいいよ」があって当局の答弁拒否となっていますが、実際は当局が最初に答弁拒否の姿勢を示し、それに両議員が納得しないので、当局から議長・副議長へ伝えられ、いくつかの項目について質疑を取り下げるように迫ったという事態。これでは「議長・副議長は当局の出先機関か?」という言いたくなります。本来なら、こんなことで答弁拒否しようとする当局に対し、「誠実に答弁しなさいよ」と諭すのが、その「議会の代表」としての役割でしょ。どっちを向いて職務をやっているんでしょうか。

だいぶ、長々と書いてしまいました。議会外の方からみれば、「そんなことで」と思われるかもしれません。小さなことかもしれませんが、議会人として言わせてもらえれば、自由闊達な座間市議会の良き作風は、どこへやら。「なんだがおかしいぞ、座間市議会」と言わざるを得ません。

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2017年4月 4日 (火)

座間市の市是が揺らいでいる 基地強化の歯止めとなってきた「覚書」の見直し

3月24日、座間市議会第一回定例会の最終日、最大会派である自民党・いさまから、「在日米陸軍司令部キャンプ座間(座間市行政区域内)の自衛隊一部使用に関する覚書の見直しと新たな覚書の締結を求める決議案が提出され、賛成多数で採択されました。

採択された決議内容は以下のとおりです。
「079.pdf」をダウンロード

賛否は以下のとおり。

賛成:15(自民党・いさま7、公明党4、大志会2、明進会2)

反対:6(共産党3、会派に属さない議員3)

この覚書は、1971年に米軍基地キャンプ座間内の陸上自衛隊一部使用にあたって、当時の座間町と横浜防衛施設局との間で締結されたものです。覚書の第1条では自衛隊一部使用の人数と範囲が限定され、第2条では「キャンプ座間の基地縮小について最大限の努力をする」と記されています。同時に締結された確認書では、「覚書記載の各条項のいづれかについて将来共実現不可能の場合は、覚書は無効とし自衛隊の使用は取消す。」と明記されており、基地の整理・縮小・返還を市是としてきた座間市にとっては、それを実現させていく、あるいは基地の強化・恒久化に歯止めをかけていくための「担保」のようなものです。(前文は下記のリンクから)

「自衛隊移駐に伴う防衛施設局長との締結文(覚書)」(1971年6月25日)
https://www.city.zama.kanagawa.jp/www/contents/1229569635421/files/oboegaki.pdf

なぜ今、この覚書の「見直し」が俎上にあがってきたのでしょうか?以下はこの間の経緯です。

【2016年9月1日】

防衛省より座間市へ「座間駐屯地の改編について」と題して、座間駐屯地に所在する中央即応集団司令部の廃止と陸上総隊司令部日米共同部(仮称)の配置。第四施設群第364施設中隊の移駐(静岡県駒門駐屯地より)が通知される。

【2016年12月5日】

沖永明久一般質問:「座間駐屯地の改編により、第364施設中隊が移駐してきた場合、1971年の覚書に反する可能性があるのではないか」

市長答弁:「新たな施設整備を座間市内で行わないのであれば、覚書とは関係のない話」

【2016年12月6日】

吉田義人議員(自民党・いさま)の一般質問:「覚書が自衛隊駐屯地充実の足かせになってはならない。今の時代に合った内容に見直すことが必要ではないか」

市長答弁:「当然考えていくべき。特に1条の関係は一理ある。そのとおりだ。」(注 1条では駐屯する自衛隊の人員と範囲を制限している)

【2016年12月7日】

企画総務常任委員会・所管事務調査における沖永明久の質疑:「キャンプ座間の自衛隊座間駐屯地のうち座間市域に駐屯する部隊名と人数を明らかにされたい」

当局答弁:「ただちにはお答えできない。後日報告する」

【2016年12月20日】

市長室長文書回答:「座間市域内の自衛隊駐屯部隊は、第4施設群本部約70人、第388施設中隊約80人、第390施設中隊約70人」(現在、合計220人。第364施設中隊は約110人なので、合計すれば約330人となり覚書で定める300人を超えることになる

【2017年3月3日】

沖永明久一般質問:「座間駐屯地の改編で覚書は守られるのか。覚書の見直しを考えているのか。」

市長答弁:「南関東防衛局長の話では、今回の改編は覚書を遵守した形で検討しているとのことなので、座間市内の施設部隊が300人を超えることはないと思う」「覚書の見直しについては、必要があれば考えていきたい。市民の代表である議会の考えを尊重しながら対応したい」

【2017年3月24日】

自民党・いさまが覚書の見直しを求める決議案を提出。賛成多数で採択。

【2017年3月28日】

キャンプ座間に関する協議会第18回幹事会(注 防衛省と座間市との協議機関)

座間市:「決議が採択されたので、新たな覚書の締結をしていくべきというのが議会の意思である」

南関東防衛局:「覚書の見直し案を作成し、協議したい」

ざっと、このような流れです。

去る3月3日の私の一般質問では、再度座間駐屯地の改編において1971年覚書で定められた条項は守られるのか等々の質問に対し市長は、「南関東防衛局長の話では、今回の改編は覚書を遵守した形で検討しているとのことなので、座間市域の施設部隊が300人を超えることはないと受け止めている」との答弁がありました。防衛省側も覚書を遵守するという姿勢を見せているわけですから、見直しの必要性などどこにもないはずなのです

ところが市長は、再度、覚書について現状に則した見直しを考えていくべきとして、くしくも今回提案者が具体例として示していることと同様のことを述べています。まあ、市長が先か提案者が先かといえば、これはニワトリが先か卵が先かの論争とは違い、明らかに市長が先で、市長の述べられたことを忠実に、その理由としてあげ、まさに市長の御意向を「忖度」し、決議案を作成しているようです。

また、市長は次のようにも述べています。覚書の見直しについては、防衛省と座間市との協議機関であるキャンプ座間に関する協議会において「必要があれば考えていきたい」と、まあ、実に謙虚な発言のように見えますが、その後に「当然ながら市民の代表である議会の考えを尊重しながら対応していきたい」 こうもおっしゃっておられていたわけです。

こうしたことを経た上ての、今回の覚書の見直しを求める議会決議が提出されたのです。

まあ、市長と市長与党を自認する会派の、なんとも見事な連係プレーです。(「忖度」なのか「指示」なのかわかりませんが)

地方議会は、二元代表制の一翼であり、かつ行政とは独立した合議体です。その議会が、行政の下請け機関と化しては地方自治は窒息死してしまいます。

この覚書は、基地を抱える本市の「市是」とでも言うべきものであり、基地の負担を一自治体だけが長年にわたって負うことの理不尽さを痛感されたこられた議会の、行政の先人達が、主義・主張の違いも超えて作り上げてきた英知の結晶でもあります。それを十分な議論もなく、見直しを「数の力」で強行するのは、先人達への冒涜であり、議会本来の役割を放棄するようなものです。

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キャンプ座間内の自衛隊駐屯地(座間市域)

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2017年3月31日 (金)

払い下げ国有地からごみ

どこかで聞いたことのあるフレーズではありますけれど、豊中市のことではありません。座間市のことです。

3月議会の最終日、「市長の専決処分(*)」の報告で、現在建設中の新消防庁舎の建築工事において請負金額の増額変更を行った旨の報告がありました。

*専決処分とは

本来、議会の議決・決定を経なければならない事柄について、地方公共団体の長が地方自治法の規定に基づいて、議会の議決・決定の前に自ら処理すること。今回の事案は、「工事請負契約について、議決契約金額の1割以内の変更契約(変更契約額が、座間市議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分に関する条例(昭和39年座間町条例第13号)第2条に定める額未満のものに限る。)を締結すること。」(市長の専決処分事項の指定について)に基づくもの。

この事案では、元々の工事請負金額13億8240万円から1089万1800円の増額となったものですが、配布された資料によると「土中障害物処理 一式 82万8000円」とあり、その他の処理経費も含めると約160万円ほどのもの。建設用地の土中から、「コンクリートがら・がれき・木材・石綿菅」など約35tが発見され、その処理を行ったというものです。

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この消防庁舎建設用地は、米軍キャンプ座間の部分的返還地(5.4ha)の一部。日米合同委員会での決定の後、昨年3月に日本側に返還され、財務省所管の国有地となった後に、座間市が「時価」で購入したものです。

今話題の国有地の払い下げですが、その土地の地下から廃棄物が発見されたというところまでは例の事件と同様ですが、座間市の場合は「土中障害物」が発見されたにもかかわらず、その処分費用は座間市が負担することになっているのです。

座間市と財務省関東財務局と昨年9月16日に締結された「国有財産売買契約書」では、

第7条(かし担保)「甲(関東財務局)は、本契約締結後、売買物件に隠れたかしが発見された場合には、引き渡しの日から2年間に限り民法第570条に規定する担保の責任を負う。なお、甲の責任の範囲(賠償額)は、売買代金の額を限度とする」

とあります。

「売買契約書からすれば、関東財務局に損害賠償を請求すべきではないか?」と、この報告に対して質疑しましたが、市当局の答弁は、

「この障害物の影響で、現在建設中の消防庁舎の設計内容に変更は生じていない。」

「旧陸軍が埋設したものと思われるので売主の国も、埋設されていることを知る由もなかったもの。」

「その土地の用途が制限されることや建物の基礎に支障を生じさせるような時は隠れた瑕疵として売主に賠償を求めるが、今回は工事に支障がなく、使用価値が減少していないと判断し、賠償を求めるものではないと判断した」

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というものですが、疑問点はいくつかあります。

まず、「旧陸軍のもの」として国も「知る由もなかった」として国の責任がないような話ですが、豊中の件も同じじゃないですかねえ。

「旧陸軍のもの」かもしれませんが、埋めたのは旧陸軍なのか、戦後ここを占有した米軍なのか、定かではありません。旧陸軍の士官学校であったここを接収した米軍が埋めた可能性もありますからねえ。また、この消防庁舎建設地の隣には座間市が誘致した座間総合病院がありますが、この工事の時も同じように「土中障害物」が発見され、座間市がその処理費用を負担しています。(この土地は座間市が財務省から賃貸借し、病院事業者へ転貸しているもの)

さらに「工事に支障がなかった」と言っていますが、「支障」は間違いなくあったでしょ。この廃棄物を処理するための手間と経費がかかっているわけですから。

処理経費は約160万円ほどですが、「森友学園」と比べると、どうも納得がいきません。

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2017年3月26日 (日)

市議会第一回定例会が終わって

昨日で座間市議会2017年第一回定例会が閉会しました。2月16日の議案書配布からカウントすると36日間。なかなか盛りだくさんだった定例会。この一か月強の期間、甥っ子の結婚式での2日間を除いて、1日も休みなし日々。デスクワーク中心で体を動かさない日々が続いたものですから、明らかにぜい肉はついているし、最後の方はなぜか左足の膝に違和感が(そんなに痛くはなのですが)あるし、タバコの数も増えているし、まあ、はっきり言って「不健康な日々による不健康な体」ということでしょう。

そんな「副産物」を生んだ第一回定例会でしたが、3/24の最終本会議では2017年度予算案に対する反対討論などで登壇しました。その内容は以下のとおりです。

おきなが明久レポートWEB版
http://d.hatena.ne.jp/okinagaakihisa/20170326/1490519322

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(画像は座間市議会インターネット中継より)

その中でも述べていますが、あの上下水道局庁舎のリース問題。水道事業会計予算に賛成される議員の方々は、どんな討論をやられるのか、注目していましたが、最大会派の「自民党・いさま」は、全く言及なし。その他の「市長与党」を自認される会派も、「庁舎ができるとお客様センターが市役所の近くになる」とか「コンビニが併設されると近くの住民にとっても便利になる」とか、そんなような理由だけで、「公設公営よりリースの方が高い」ということに対しては、全く触れずじまい。なんておっしゃるのか、興味深く聞いていたのですが、全く拍子抜けでした。当局にとって都合の悪いことは、一切触れないということなのでしょうか。

一方、市長に対し是々非々の態度をとっている、私と同じ「会派に属さない議員」の方々は、私とは違って予算自体には賛成しておられましたが、このリース庁舎問題については、昨年8月に20年間の債務負担行為設定に賛成した責任を明らかにした上で、問題点のチェックを今後も続けていく旨の話をされておられ、その姿勢は「市長与党」の方々とは好対照でした。

さて、24日の最終本会議では、座間市議会にとっては歴史的な決議の採択が強行されてしまいました。何かと言えば、1971年に国と締結した覚書の見直しを求める決議が自民・いさま、公明党、大志会、明進会の賛成で採択されたのです。(反対は、おきなが、安海のぞみ、加藤洋子の会派に属さない議員と共産党)

この覚書は、米軍基地キャンプ座間の縮小や米軍と共同使用している陸上自衛隊の部隊人員数や場所に制限をかけたもので、歴代の市長や当局が本市の基地行政をおこなう原点とでもいうべきもの。遠藤市長は歴代の市長とは異なり、これの見直しを公言されている方ですが、今流行の「忖度(そんたく)」なのでしょうかねえ、まず議会側が進んで見直しを求める決議を採択するという事態になったのです。

私は、「議会が進んで行政の下請け機関となってはならない」と反対討論を行いました。キーワードは他に、国や米軍への「自発的隷従」、これも今流行の言葉ですが、昨今の政治状況を如実に反映したものでしょう。後日、また詳しくご報告いたします。

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