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2017年12月22日 (金)

市・県民税特別徴収税額決定通知書 「マイナンバー記載せず」 総務省方針転換

しんぶん赤旗によると「住民税を徴収するため市区町村が事業所に送る「特別徴収税額決定通知書」について、総務省は「当面、マイナンバー(個人番号)を記載しない」と、これまでの方針を転換したことが21日、わかりました。」とのこと。

しんぶん赤旗記事 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-12-22/2017122201_01_1.html

座間市でも今年、この件に係るマイナンバー等の特定個人情報の漏えいが起こっていました。(2017年6月6日付け当ブログ参照)

先日(12月18日)閉会した座間市議会2017年第4回定例会には、座間市に対して市:県民税特別徴収税額決定通知書にマイナンバー記載の中止を求める陳情が出されていました。以下は私の賛成討論。

特に、陳情第21号、「平成30年度の給与所得に係る市町村民税・道府県民税特別徴収額の決定・変更通知書(特別徴収義務者用)へのマイナンバー記載の中止を求める陳情」については、「座間市においては、このたびの特徴通知の誤送付、マイナンバー漏えいを重く受け止め、今後の取り扱いを再検討し、来年度の特徴通知に受給者(従業員)の個人番号を記載しないように求める」と、陳情者が述べているように、本市における特定個人情報の漏えいという苦い経験を総括し、再びこうした過ちを起こさないためにも、本陳情を採択すべきであると考えます。

採決の結果は以下のとおり。

賛成:6名(会派に属さない議員3名=おきなが明久、安海のぞみ、加藤陽子、共産党3名)

反対:15名(自民党・いさま、公明党、大志会、明進会)

残念ながら不採択となっていたのですが、総務省の方針転換がもう少し早く明らかになっていれば、反対した議員さんたちも救われたのに。

おそらく座間市も、今回の総務省の方針転換によって、来年度はマイナンバーを記載しないと思いますけど、なんだかなあ~って感じですよね。自分たちで決めろって思っちゃいますよね。地方自治という点からは、座間市も座間市議会も深刻です。

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2017年12月20日 (水)

非公開決定に対する審査請求書を提出しました。

本日(12月20日)、行政情報非公開決定に対する審査請求書を提出しました。今後、座間市情報公開審査会で審査されることになります。

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座間市と防衛省南関東防衛局が締結した覚書の事前協議等に関する情報公開を求めた11月1日付けの私の情報公開請求について、12月15日、座間市長名で「部分公開」の「決定」が行われ、事前協議の部分=座間市と南関東防衛局とのメールでのやりとりは「非公開」となりました。

そこで本日、審査請求に至ったわけです。以下は提出した審査請求書の「審査請求理由」です。

・本年11月1日付けで私が情報公開請求を行った行政情報のうち、「2017年7月7日に座間市と南関東防衛局との間で締結された覚書作成にあたって、座間市市長室渉外課と南関東防衛局が行った事務レベル協議の内容がわかる文書または電子メールの写し。」については非公開決定処分が行われた。

・決定内容について、12月15日付けの行政情報公開決定通知書では「審議、検討等が終了し、意思決定が行われた後であっても、市民の間に混乱を生じさせたり、将来予定されている同種の審議、検討等に係る意思決定に不当な影響を与えるおそれがあるため。相手方である南関東防衛局からも非公開とする意見をいただいております」と記述されている。

・行政情報公開決定通知書の受領にあたって、私が「市民の間に混乱を生じさせたり、将来予定されている同種の審議、検討等に係る意思決定に不当な影響を与えるおそれ」とは、具体的にはどういうことなのか説明をしてほしいと申し述べたところ、当該行政情報を所管する座間市市長室渉外課職員は、「私どもがそう判断した」と述べるのみで、具体的な説明はなかった。

・座間市情報公開ハンドブック(座間市情報公開条例の解釈と運用 2012年9月)では、「条例第7条第3号 審議・検討等に関する情報」の「解釈」として、「本号は、公開のもたらす支障が客観的に『不当』と判断できる場合に例外的に非公開とするものであることに留意する必要がある。具体的には、支障が重大で、非公開とすることに合理性が認められる場合などに限定されることになる。」としているが、本件が「支障が重大で、非公開とすることに合理性が認められる」なのかどうか、「支障の重大性」及び「非公開とする合理性」について、貴審議会において具体的に検討していただきたい。

・本件は非公開決定がされた時点においては、覚書はすでに締結されており、本件行政情報を公開することにより、当該事務事業に係る意思形成に支障が生じる余地はないと考える。

・また、将来の同種の事務事業に係る意思形成に対する影響についてみると、座間市情報公開ハンドブックでは、「条例第7条第3号 審議・検討等に関する情報」の「運用」として、「審議等に関する情報については、市の機関としての意思決定が行われた後には、一般的には、当該意思決定そのものに影響が及ぶことはなくなることから、本号の非公開情報に該当する場合は、少なくなると考えられる。しかし、当該意思決定が政策決定の一部の構成要素であったり、当該意思決定を前提として次の意思決定が行われるなど審議等の過程が重層的で連続的な場合には、当該意思決定後であっても、政策全体の意思決定又は次の意思決定に関して本号に該当するかどうかの検討が行われるものである」としている。しかし、行政機関の事務事業はほぼ全てが「過程が重層的で連続的」であり、この「運用」をもって、非公開決定を行うならば、半永久的に意思形成過程の情報は公開されないこととなる。

・行政機関における経緯を含めた意思決定に至る過程を合理的に跡付け、又は検証することができるようにすることは、座間市情報公開条例第1条(目的)に記されている「市の諸活動を市民に説明する責務を全うする」ことにつながるものと考え、本審査請求を行うものである。

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2017年12月16日 (土)

覚書変更 座間市と南関東防衛局とのやりとり「非公開決定」

昨日(12月15日)、私が座間市情報公開条例に基づいて11月1日付けで情報公開請求した案件について、「決定通知書」が渡されました。その結果は「部分公開」。

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私が請求していた内容は、

①2017年7月7日に座間市と南関東防衛局との間で締結された覚書作成にあたって、座間市市長室渉外課と南関東防衛局が行った事務レベル協議の内容がわかる文書または電子メールの写し。

②2017年6月21日に開催された「キャンプ座間に関する協議会第19回幹事会」にあたって、当日午前9時から開催された「事前打ち合わせ」の内容がわかる文書または電磁的記録。

③2017年6月28日に開催された「キャンプ座間に関する協議会第9回代表幹事会」にあたって、当日午前8時30分から開催された「事前打ち合わせ」の内容がわかる文書または電磁的記録。

「非公開」は、①。今回の情報公開請求で一番知りたかったものです。「非公開」理由については、

「審議、検討等が終了し、意思決定が行われた後であっても、市民の間に混乱を生じさせたり、将来予定されている同種の審議、検討等に係る意思決定に不当な影響を与えるおそれがあるため」

「相手方である南関東防衛局からも非公開とする意見をいただいております。」

というもの。そこで、私の方から、

「『市民の間に混乱を生じさせたり、将来予定されている同種の審議、検討等に係る意思決定に不当な影響を与えるおそれ』とは、具体的にはどういうことなのか?説明をしてほしい」

と聞いたところ、渉外課職員は、

私どもがそう判断し、南関東防衛局の意見もそれでよいということからです」

と。

はあ? なぜそう判断したのかを聞いているのに、「そう判断したんです」では、何の説明にもなりません。これでは、行政機関が「おそれがある」と「判断」すれば、意思形成過程の情報を恣意的に隠すことができることになります。すくなくとも「混乱が生じ、不当な影響が与えるおそれ」について、その判断根拠を示さなければ説明責任を果たしているとは言えません。

特に、今回の情報公開請求は、覚書の締結後ですから、すでに意思決定は行われた後のもの。こうした「運用」を続けるならば、今後の座間市と南関東防衛局との間での意思形成過程の情報は、「永遠に」公開されることはなくなるということになってしまいます。

一方、国の法律では公文書管理法というものがあります。この法律の中の第一条(目的)では、

「この法律は、国及び独立行政法人等の諸活動や歴史的事実の記録である公文書等が、健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源として、主権者である国民が主体的に利用し得るものであることにかんがみ、国民主権の理念にのっとり、公文書等の管理に関する基本的事項を定めること等により、行政文書等の適正な管理、歴史公文書等の適切な保存及び利用等を図り、もって行政が適正かつ効率的に運営されるようにするとともに、国及び独立行政法人等の有するその諸活動を現在及び将来の国民に説明する責務が全うされるようにすることを目的とする。」

とあり、第四条では、

「行政機関の職員は、第一条の目的の達成に資するため、当該行政機関における経緯も含めた意思決定に至る過程並びに当該行政機関の事務及び事業の実績を合理的に跡付け、又は検証することができるよう、処理に係る事案が軽微なものである場合を除き、次に掲げる事項その他の事項について、文書を作成しなければならない。」

と、ここでは明確に「意思決定に至る過程」について、「合理的に跡付け、又は検証できるよう」と明記されており、この法律の理念やその規定からすれば、「意思決定過程の情報」を公開するのが当然でしょう。

また、今回の「決定」にあたって、座間市は「文書不存在」ということではなく「非公開」という決定をしていますから、これは座間市と南関東防衛局との間で覚書の変更にあたって行われたメールのやりとりは、「メモ等」ではなく「行政文書」だと認めていることになります。

よって、次の段階として「行政文書」として「非公開」となったことについて、その妥当性をめぐって、第三者機関である座間市情報公開審査会に審査請求をするつもりです。

なお、「部分公開」の対象は②と③。「公開」決定となっていますが、「議事録や録音テープをとっていない」として、公開されたのはすでに公開されている当日の「次第」および「配布資料」でした。

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2017年12月 9日 (土)

公共施設の今後のあり方

先日の一般質問で取り上げたテーマの一つである「公共施設の今後のあり方」について報告しておきます。

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*お時間のある方は、座間市議会インターネット中継でご覧ください。
http://www.kensakusystem.jp/zama-vod/index.html

座間市の取り組み

座間市では現在、2018年度を目標に座間市公共施設再整備計画の策定作業が進められています。これに先立って、公共施設の将来的なあり方を検討する方針(又は指針)が作られてきました。具体的には

・2012年度:座間市公共施設白書(建物系の公共施設の資産価値、コスト等)

・2014年度:座間市公共施設利活用指針(建物系の更新費用の試算、利活用の方針)

・2015年度:座間市アセットマネージメント基本方針(道路なども含めた全ての公共施設の今後の方向性)

・2016年度:座間市公共施設再整備計画基本方針(再整備計画策定に向けた方向性)

と、ほぼ毎年のようにこうした方針を策定しています。

更新費用の試算数字がなぜこんなに違うのか?

これらのものには、全て「今後20年間」の建物系の公共施設の更新費用の試算が示されていますが、2014年度の「座間市公共施設利活用指針」と2015年度「座間市アセットマネージメント基本方針」では、大きくその数字が違っています。

座間市公共施設利活用指針では、

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座間市アセットマネージメント基本方針では、

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ご覧のとおり、今後20年間の建て替えや大規模修繕にかかる費用はほぼ変わりませんが、不足額はわずか1年で約300億円から約128億円に、年額で言えば15億円から6億円へと、半分以下になっているのです。

これは「公共施設利活用指針」では、支出費目を「維持補修費」で計算していたものを、「アセットマネージメント基本方針」では、普通建設事業費から道路、橋りょう等の都市基盤系施設を除いたものに変更したことによるものです。建て替えや大規模修繕は、「維持補修費」ではありませんから、変更後の普通建設事業費の数字を用いるのが妥当だと私も思います。ではなぜ、「座間市公共施設利活用指針」では、維持更新費用の試算において維持補修費を用いたのでしょうか?また、翌年に策定された「アセットマネージメント基本方針」では、本来なら重要な試算基準の変更があったわけですから、その理由を含めて説明すべきであったはずです。ところが、そうした記述は全くありません。

まがりなりにも、重要な行政方針の基礎となる試算結果がわずか1年で大幅に変更されているにもかかわらず、何の説明もないというのはいかがなものか?という質問をしたところ、当局の答弁は、

「当時適切を考えられる条件の元、算出した」

と答えたのみ。理由の説明は一切ありませんでした。

意図的な数字の使い方?

直近の指針である「座間市公共施設再整備計画基本方針」の更新費用試算は、前年度に策定された「座間市アセットマネージメント基本方針」の数字をそのまま使って、20年間の更新費用の総額は、389億5400万円(年平均約20億円)。2012年度~2014年度の普通建設事業費(投資的経費)から道路などの都市基盤系施設を除いた平均額が13.61億円なので、毎年6.39億円、20年間で127億8000万円の不足となるとして、「現有公共施設を3割程度縮減しなければ今後の維持が困難である」と記述しています。

下の表は、2012年度~2017年度(2017年度は予算ベース、他は決算ベース)の座間市の普通建設事業費の推移。

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ご覧のように、座間市では右肩上がりの数字となっています。ここで疑問となるのは、2016年度に策定した「座間市公共施設再整備計画基本方針」の更新費用試算で、なぜ2012年度~2014年度の数字を使ったのか?ということ。

そこで、直近の2014年度~2016年度の数値を使った場合どうなるかと質問したところ、

「この3ヵ年の平均では、22億6500万円となる」

とのこと。ということは、年必要額20億円を超えますから、今後20年間全ての公共施設を建て替え、大規模修繕したとしても財源的には、不足額は生じることはなく、論理的には「3割程度縮減」ではなく、「すべて維持できる」という結論になってしまいます。つまり、「結論」が大幅に違ってくるのです。

今、座間市ではこの「座間市公共施設再整備計画基本方針」をもとして、各担当が部局ごとの公共施設再整備計画を策定中ですが、これではおおもとの「基本方針」の妥当性が問われます。そんな状態で各部局ごとの再整備計画は策定できるんですか?と聞いたところ、返ってきた答えは、

「特定の年度の決算額に着目し、一喜一憂するのではなく、長期的な視点にたって公共施設を良質な資産として残すための最善の手法を検討する」

「一喜一憂する」? 別にそんなことで一喜一憂なんてしていませんよ。あくまでも「試算」ですから、数字上は不足額なしで全ての公共施設の更新できるとなったとしても、その他の諸条件によって、その通り行くかどうかは不確定なのは当たり前です。しかし、現状を比較的正確に捉えるためには、方針策定にあたって直近の数字を使うのが常識じゃないんですか、ということです。

結論ありき?

では、なぜここまで頑なに私の指摘に対しあくまでも「方針の正当性」に固執するのか?

一つは、「行政の無謬性」の神話。「行政は間違わない」「間違いを認めない」という姿勢からということ。これは、残念ながら行政組織の「習性」として未だに一般的ですね。

もう一つは、これは邪推かもしれませんが、はじめから「公共施設の縮減」という「結論」が先にあるので、正確な数字を使うとその「結論」を導き出すことができなくなる、「困ったことになった」ということではないでしょうか。そもそも、公共施設縮減を根拠づけるための試算なのに、不足額がなくなる計算だと「これはまずい」という心理が働いたのではないかと思わざるを得ません。

いずれにせよ、誰かさんじゃありませんが、もう少し「真摯」に向き合い、「ていねいな説明」が求められていると思いますよ。

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2017年12月 8日 (金)

晩秋の風景

今日は、予算決算常任委員会都市環境分科会と都市環境常任委員会で登庁。

議員控室から見える風景はすっかり晩秋(初冬?)といった感じ。

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手前の建物は座間市立図書館。その後ろは「里山公園」をコンセプトとした県立谷戸山公園。

さらに、遠くに見えるのは丹沢山系。一番高く見えるのは大山です。

うっすら雲ががっているのは、ちょうど相模川のあたり。

たいそう趣のある風景ですが、私は今日から今シーズン初めての風邪に突入。

マスク着用で分科会と常任委員会に臨みました。

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2017年12月 5日 (火)

BBQ(BASE BE QUIET)クラブ

少し日にちが過ぎてしまいましたが、この前の日曜日に行われたイベント。

「BBQクラブ結成式」(会場:大和市中央林間 なないろ畑出荷場)

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「BBQクラブ」の「BBQ」は、「バーベーキュー」ではなく「BASE BE QUIET」とのこと。厚木基地爆音訴訟原告団の中でも比較的若い人たちが中心となって、オーガニック野菜などを使った料理をみんなで食べながら、厚木基地の爆音問題を考えようと企画されたもの。私も原告団の一人として、参加しました。

こうした若い人たちの動きに注目していきたいと思います。

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2017年12月 2日 (土)

教育機会確保法って何?

昨日は、私の一般質問でした。

感じたのは、昨日の市長の答弁は(その中身の是非はともかく)比較的わかりやすくその考えや思いが伝わってくるものがありましたが、担当部長の答弁は、言葉も少なく、「聞いていることに正面から答えない」、そんな印象です。特に今回、市が自ら策定した「方針」や「指針」の不整合について、具体的に示しながら聞いているにもかかわらず、説明責任を果たしていません。

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さて、昨日の議論では、いろんな論点がありましたが、ここでは、「フリースクール」に関することについて、私の質問要旨をご紹介しながら、ご報告をします。

この素晴らしい演説をしたのは誰?

まずは、ある方の演説の一節をご紹介。

「我が国の未来。それは、子どもたちであります。  子どもたち一人ひとりの個性を大切にする教育再生を進めます。先般成立した教育機会確保法を踏まえ、フリースクールの子どもたちへの支援を拡充し、いじめや発達障害など様々な事情で不登校となっている子どもたちが、自信を持って学んでいける環境を整えます。」

この「ある方」とは、内閣総理大臣安倍晋三さん。これは、安倍首相が今年の通常国会冒頭で行った施政方針演説の一節です。

「あの安倍さんがめずらしく良いことを言っている」というのが、率直なところなのですが、調べてみると実は今回だけではないのです。安倍首相は、ここ三年間連続して施政方針演説の中で、「フリースクールで学ぶ子供達を支援する」ということを語っています。

教育機会確保法って何?

では、安倍首相の言及した教育機会確保法とは何か?と言うことですが、昨年十二月に成立した「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律」というのが正式名称で、超党派の議員立法で成立したものです。

当初、法案提出の中心となった国会議員たちの検討過程では、不登校の子ども達がフリースクールや自宅での学習を選択でき、学校以外も義務教育として認めようとする内容でした。ところが、「まずは学校を充実させるべき」という意見や「学校に行かないことを安易に認めるべきではない」といったような意見が、与野党を問わず出され、法案は大幅に修正され、いわば両者の「妥協の産物」のような内容となっています。とは言え、成立した法律を読み込んでいくと、いくつかの特徴的なことが見受けられます。

一つは、子どもたちが休む必要性を認めていることです。法律の中には、「個々の不登校児童生徒の休養の必要性を踏まえ」という記述がある他、本法律に基づいて出された文部科学省の基本方針では、「登校という結果のみを目標とするのではなく、児童生徒が自らの進路を主体的に捉えて、社会的に自立することを目指す必要がある」と定めています。

二つ目は、学校以外のフリースクール等で学ぶことも重要であると認めていることです。第13条「学校以外の場における学習活動等を行う不登校児童生徒に対する支援」では、「不登校児童生徒が学校以外の場において行う多様で適切な学習活動に鑑み」として上で、その支援のために、「国や地方公共団体が必要な措置を講ずるものとする」と規定しています。

三つ目は、行政とフリースクール等民間団体との連携の必要性です。第3条(基本理念)では、「国、地方公共団体、教育機会の確保等に関する活動を行う民間の団体その他の関係者の相互の密接な連携の下に行われるようにすること」として、連携すべきことを定めています。

教育機会確保法を活かすことはできるのでは

私は、あるきっかけがあってこの法律を読み込んでみました。(この「きっかけ」とは何かはちょっと控えさせていだきますが) 私は元々フリースクールも、教育のあり方の一つとして認めるべきだと思っていましたし、だいぶん以前にそうした議論を議会の場でしたこともありました。そんなことから、今回この法律を読み込んでみて、「妥協の産物」とはいえ、これを活かせることはないのだろうか、という考えから、今回の質問のテーマに取り上げたのです。

教育機会確保法について教育長、市長に聞いてみた

具体的な質問事項は以下のような点です。

教育長に対しては、

・過去5年間の市内小・中学校の不登校児童生徒数の推移及び90日以上欠席している児童生徒数の推移は?過去5年間の教育支援教室に通う児童生徒数の推移は?

・教育機会確保法について、教育長の所見は?本法律の成立を受け、本市の教育行政施策の拡充、変更等はあるのか? 

・多様な教育機会を提供しているフリースクールなどの民間団体の活動をどのように評価しているのか?

・フリースクール等との連携について、現在、連携・協議等はおこなわれているのか?

・教育機会確保法の成立を受け、今後のフリースクール等との連携について、どのように考えているのか?

・夜間中学のニーズについて、どのように考えているのか?

市長に対しては、

・法律において位置付けられた多様な教育機会を提供している民間団体へ財政的支援を行うことについて、どう考えているのか?

詳しい(正確な)答弁の内容は、一週間後にアップされる座間市議会インターネット中継の録画をご覧いただければと思いますが、私のメモに基づいて少し報告すると、

まず、座間市の不登校児童生徒数(小・中学校)は、2016年度で156人(全国12万6千人)。そのうち、90日以上欠席は78人(全国7万2千人)。座間市の人口は全国の概ね1000分の1、私はよく単純比較をする場合にこの1000分の1を使って計算しますが、それからすると全国比較では若干座間市が多いことになります。

教育機会確保法について教育長は、「学校以外の場における多様な教育の機会の提供が示されていることは、意味のあること」という趣旨の話をされ、「今後も(不登校児童生徒に対する)支援に努めてまいりたい」と述べていました。

フリースクールについては、「ありがたい」と表現した上で「『見守り』を中心として支援していきたい」と。フリースクールとの連携については、「本人や保護者と確認の上、事情を聴いている」「県や県央地区の協議会に市内のフリースクールも参加しているので、情報交換している」とのことでした。

法成立を受けた今後については、「これまでどおり、進めていきたい」。夜間中学のニーズについては、「県がアンケート調査を行っているので、それに本市も協力している」とのこと。

また市長は、財政的支援について、「教育委員会が必要だと判断すれば、対応していく」とのこと。

まあ、総じて「現状維持」の構えでしたね。私もこの法律のことを十分知らなかったので大きなことは言えませんが、法成立後の本市の教育委員会定例会の議事録を読んで見ても、教育機会確保法のことは私の調べた限り、話合われていません。確かに「中途半端」な内容かもしれませんが、法と法に基づいて出された文部科学省の基本方針は、使いようによっては多様な教育機会の場を充実させることができるのではないかと思います。行政が「現状維持」ならば、市民サイドからの、法に基づいた積極的ななアプローチ(市民イニシアティブ)が今後必要ではないかと思いました。

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