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2016年11月26日 (土)

座間市上下水道局 消費税の誤徴収について

昨日の私の総括質疑について、ご報告をしておきます。

今回の議会に提案された議案の中に、「水道給水条例の一部を改正する条例」というのがあります。

この改正内容はどういうことかと言えば、新築のお宅など新たに座間市営水道の給水を受ける場合、申込者は市の「給水装置設計審査」「完成検査」を受けなければなりません。そして、「審査」「検査」の手数料を市に払わなければなりません。この手数料について、本来なら消費税は非課税であるにもかかわらず、座間市は消費税法の施行以来(1989年~)消費税分を誤って徴収してきたことを改める条例改正です。

要は、「本来は消費税をとる必要がなかったにも関わらずとっていた」ということ。

何で今頃、このご徴収が明らかになったかと言えば、市の説明によると、座間市はこれまで水道事業は公営企業会計(複式簿記)でしたが、今年4月から下水道事業も公営企業会計となって、事務部門が双方の会計処理をするようになって、水道事業と下水道事業でこうした審査手数料の消費税徴収が違っていたことから、としています。つまり、水道の方は消費税をとっていたけれど、下水道はとっていなかった、ということでしょう。それで、税務署に相談したところ、これは消費税をとる必要がないことがわかったということ。

このことは、議会開会に先立って会派代表者会議で当局から説明がありました。その時、私が違和感を感じたのは、市が長年にわたって、市民からとる必要のない消費税をとっていたわけなんですが、市当局から一切「お詫び」がなかったことです。もちろん、議会に報告される場合は、チェック役である議会側もそのことを見抜けなかったわけですから、私も含めて責任があり、別に議会に対してお詫びする必要はありませんが、やっぱり市民に対しては必要でしょ。

そこで、昨日の質疑ではまず、「市民への広報はどうするのか?お詫びはしないのか?」と質したところ、上下水道局長の答弁は、

「お詫びをする内容ではない」

とのこと。この「姿勢」は一貫しているようで、公式発表のペーパーでも市が「誤った」という文言は一切ありません。表題は、

「消費税の取り扱いの変更について」

ですし、文中では、

消費税法は、複雑な構成で条文が難解なことから、所轄税務署に確認するなど、課税・非課税の取り扱いついても十分な検証を重ねた結果、両事業における取扱いを統一(非課税)するため、座間市水道事業給水条例の一部を改正するものです。」

というもので、有体に言うと、

「消費税はむずかしいので、よくわからないで課税したけど、税務署に聞いたら非課税だと言われたので、非課税だった下水道と『統一した』」

ということなのでしょう。

そこで私は、「今回の事案は、法令違反ではなかったのか?」と質すと、

「結果としては法令違反と言える」

と、歯切れが悪いもの。

この座間市の「姿勢」、誤って徴収した消費税分を何年まで遡って還付(返す)するのかということにも表れています。この件が議会に報告があってから私は、当局が他市でもそういう事例があったと言っていたので、探しているとありました。兵庫県豊岡市の市長会見での資料を見つけました。下の画像は、その「違い」を対比するため表にしたものです。

Photo
(PCモードだと画像を拡大できます)

そこで、還付期間について「なぜ、民法で定められている不法行為による損害賠償の請求権のある20年間分(1996年~)ではないのか?」と質すと、

「不法行為にはあたらない」

との答弁。渋々ながらも「法令違反」だと認めているにもかかわらずです。

別に私は法律の専門家ではありませんが、民法を調べてみると民法第709条「故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う」という規定があり、これは「不法行為」の成立要件を示したものと解されているようです。

つまり、

・故意・過失は問わないこと。
・権利侵害(違法性)があるかどうか
・損害の発生があるかどうか
・侵害行為と損害発生の因果関係があるかどうか

ということらしいのですが、私の目からは全てあてはまるしか言いようがありません。(誰が詳しい人がいれば、教えてください)

座間市と豊岡市の対応の違いを見て、みなさんはどうお考えになるでしょうか?私には、豊岡市の方が一本筋が通っているように思えます。

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2016年11月20日 (日)

座間市議会で進行するおかしな出来事。発言時間の長い会派・議員の時間を削る動き

(今日のブログは長文となりました。読まれる方は、それを心してお読みください)

座間市議会は、9月の市議会議員選挙後の初の定例会は11月25日に開会(会期は12月19日まで)。先週9月18日には、この定例会の議事運営を決める議会運営委員会が開催され、会期、日程、総括質疑の方法等が決められましたが、このうち総括質疑については、長年の慣例を覆し、多数会派の発言時間が増やされ、少数会派や会派に所属しない議員の発言時間が削られるという事態になりました。

今回の取り決めは、「本定例会に限ったもの」ということが確認されています。実は10月14日の臨時会で議会運営委員会が選出されて以降、ずっとこの問題についての議論が続いてきましたが、合意に至らず今回の「暫定的措置」となったものです。

ここでは、これまでの議論の経過を踏まえて報告をするとともに、ぜひ、多くのみなさんのご意見もいただければと思います。

「総括質疑」とは何か?

座間市議会では、定例会に提出される議案(予算案、決算案、条例の制定、改正、廃止)を審議する時に、一つ一つの議案ごとに審議するのではなく、「一括議題」としてまとめて議題として、質疑も一括して質疑=総括質疑方式を採用してきました。(11月25日から開会される2016年第4回定例会の議案の数は、補正予算や条例改正など計25本。予算案を審議する第1回定例会では、今年の場合52本とかなりのボリュームとなります)

これまでの座間市議会の慣例

これまでの座間市議会の慣例では、総括質疑の方法は以下のとおりでした。

人数:各会派から1人(会派に所属しない議員が複数の場合のその中から1人)
時間:質疑時間は1人60分以内(答弁時間を含めず)

この方法では、所属する会派の人数の多少は関係なく、平等に1人60分以内としているもので、さらに会派に所属しない議員が複数いる場合は「みなし会派」として会派と同等の権利を与えていたわけです。この場合、会派に所属しない議員が一人の場合は総括質疑を行えないという問題はありつつも、県内の他自治体と比べると、議員の発言時間の十分な確保(60分以内)、会派人数で差別しない、会派に属さない議員も複数いれば同等の権利を有する、といった点は極めて先進的な方法を1970代から実施していたのです。

私の場合、1期目~4期目(1996年~2012年)までは会派に所属していましたが、5期目(2012年~2016年)は会派に所属しない議員は私一人であったため、私は慣例にしたがい総括質疑はできませんでした。そして今期(2016年~)では、会派に所属しない議員が私以外に2人、合計3人となりました。これまでの座間市議会の慣例どおりならば、この会派に所属しない議員3人については「みなし会派」として会派と同等の条件で総括質疑を行えるはずでした。

「発言時間は会派の人数に応じて」「みなし会派は認めない」

ところが、「市長与党」を自認する会派=自民党・いさま(8名)、公明党(4名)、大志会(2名)、明進会(2名)から、

「会派の人数が多い会派も少ない会派も質疑時間が同じというのはおかしい」

「会派に所属しない議員が、『みなし会派』として会派と同等の条件で総括質疑をするのはおかしい」

として、

・議員一人あたりの質疑時間を10分として、10分×会派人数で質疑時間を決めること。
・会派に所属しない議員が複数の場合でも「みなし会派」としては認めず、一人10分とする。

という案(公明党案)を議会運営委員会に提出してきたのです。

これまでの慣例どおりと市長与党を自認する会派が賛同する公明党案の発言時間を比べると以下のようになります。(左が慣例、右が公明党案)

自民党・いさま(8人)     60分以内  80分以内
公明党(4人)          60分以内  40分以内
共産党(3人)           60分以内  30分以内
大志会(2人)           60分以内  20分以内
明進会(2人)           60分以内  20分以内
会派に属さない議員(3人)  60分以内  1人10分以内

これを見てもおわかりのように、自民党・いさまの質疑時間が時間増となる以外、その他の会派や会派に所属しない議員は大幅な質疑時間の削減となります。特に、会派に所属しない議員については、たった「10分」です。これで予算審議時には50本を超える議案について質疑ができるわけがありません。

誰の発言を制限したいのだろうか?

では人数が多い会派は、人数が多いため発言時間が足りないのでしょうか? 下記は今年の予算審議時の総括質疑(2016年2月23日)の質疑時間と私が会派(市民連合)に所属していた時の同じく予算審議時の総括質疑(2012年2月26日)の質疑時間です。(共に60分以内という制限の中で)

<2016年第一回定例会>

新政いさま(7人)    23分55秒
公明党(4人)       41分07秒
大志会(4人)       21分02秒
共産党(3人)       50分26秒
神奈川ネット(2人)   25分14秒

<2012年第一回定例会>

政和会(7人)      38分10秒
公明党(4人)      26分45秒
共産党(3人)      49分51秒
市政クラブ(3人)     33分39秒
市民連合(2人)     60分00秒
神奈川ネット(2人)   28分37秒

どうみても、最大会派が「人数が多いため質疑時間が足りない」という状況にはありません。そして、質疑時間が長いのは現市長に対し是々非々で対応している共産党や私。つまり、市長や市当局にとって「耳の痛い」ことを質疑する者たちが、今回の時間削減で一番影響を受けるわけで、客観的に見れば、その意図は明白です。

議会は言論の府 議会機能の低下は許されない

今回の12月議会では、上記のように「15分×会派人数、会派に所属しない議員は個別に15分」ということが暫定的に決まりましたが、あくまでも「暫定的」であり、今後もまた議論が続けられることになります。私を含めた会派に所属しない議員3名は、

・我々は、慣例通りで良いと考える。
・どうしても最大会派が「質疑時間がたりない」というならば、議員一人あたりの質疑時間を20分として、20分×会派人数で質疑時間を決めること。
・会派に所属しない議員については、「みなし会派」とするか、または3人の質疑時間を合算して1人が質疑できるようにすること。

言うまでもなく、議会は「言論の府」。その「言論の府」が進んで質疑時間を削減しようとする。まさに、議会の本来の機能である行政へのチェック機能、政策形成機能を自ら低下させようとする愚挙としか言いようがありません。

ぜひ、みなさんのご意見などをお聞かせください。

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2016年11月15日 (火)

TPP 参議院での論戦

質問の構成、論点、そしてなによりも、 何を明らかにしたいのかという目的。すべてにわたって、なかなか見事な質問です。

https://www.youtube.com/watch?v=zG0k5I3wyW4&feature=youtu.be

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2016年11月 5日 (土)

海老名駅前自由通路訴訟 弁護団長大川隆司弁護士のお話

今日は、「海老名駅前自由通路訴訟」の弁護団長をつとめる大川隆司弁護士を講師とした集会に参加してきました。

ちなみに大川弁護士とお会いするのは15年ぶりぐらい。私が市議一期目に、同僚市議2名とともに、座間市の公共工事談合事件で談合を行った業者に対する損害賠償請求裁判の弁護士を引き受けていただいて以来です。

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「海老名駅前自由通路訴訟」とは、2016年2月28日、海老名駅前の自由通路で「マネキンフラッシュモブ」というパフォーマンスを行われましたが、この「マネキンフラッシュモブ」に参加していた吉田みな子海老名市議に、内野海老名市長が「海老名駅自由通路設置条例」に基づき「命令書」を出したことことに対し、表現の自由を過剰に規制し憲法に違反するとして、命令の取り消しなどを求める訴えを横浜地裁に起こしたものです。

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以下、大川弁護士のお話を要約すると、

条例の「要許可行為」「禁止行為」とは?

海老名市海老名駅自由通路設置条例

第19条第1項 自由通路を利用しようとする者は、次に掲げる行為を行う場合には、あらかじめ指定管理者の承認を受けなければならない。
1号 募金、署名活動、広報活動その他のこれらに類する行為

第30条第1項 自由通路において、次に掲げる行為をしてはならない。
3号 集会、デモ、座り込み、寝泊り、仮眠、横臥その他これらに類する行為

海老名市長の「見解」では「マネキンフラッシュモブ」が、「デモ」や「座り込み」にあたるというもの。

道路交通法(道交法)ではどうなっているのか?

海老名市の条例では「集会、デモ、座り込み」は「絶対的禁止事項」、「募金、署名、広報活動」は「要許可行為」となっていますが、道交法では、

「一般交通に著しい影響が及ぼす行為で公安委員会が定めたものは要許可行為」(道交法77条第1項4号)

ご覧になればおわかりのとおり、「一般交通に著しい影響が及ぼす行為」であり、かつ「公安委員会が定めたもの」が対象となりますので、まず「一般交通に著しい影響が及ぼす行為」でなければ許可の必要はありません。また、「公安員会が定めたもの」では、神奈川県公安委員会規則第17条で「公職選挙法に基づく選挙運動又は政治活動は除く」と除外規定となっており、いずれにせよ政治表現である「マネキンフラッシュモブ」は対象とはなりません。

「自由通路」は何か?

では、論点は「自由通路は道路なのか?」ということになります。道交法上の「道路」とは、以下の3つに分類されます。

①道路法上の道路(国、県、市町村道)
②道路運送法上の自動車道
③一般交通の用に供するその他の場所

「自由通路」は、③の「一般交通の用に供するその他の場所」になり、道交法上の「道路」にあたるわけです。

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判例はどうなっているのか?

①有楽町駅前ビラまき事件(東京高裁1966.2.28判決=確定)
道交法が要許可要件とする「一般交通に著しい影響を及ぼすような行為」は、表現の自由と調和させるために「相当高度のものを指す」と解する。本件ビラまきは許可申請不要。

②東金市ビラまき事件(千葉地裁1991.1.28判決=確定)
通行が大きく阻害されるおそれのない状況下で行う歩道上のビラまきは許可申請不要。ビラの配布者を逮捕したのは違法で、千葉県は100万円の賠償金を支払う義務がある。(千葉県および千葉県警は控訴断念)

海老名市の条例は違法・無効

デモや座り込みを「絶対的に禁止」する市条例30条や、交通への影響の有無程度にかかわらず一律に「広報活動」等を「要許可行為」とする海老名市海老名駅自由通路設置条例は憲法および道交法に反し違法・無効であるといえます。

cf)地方自治法第14条「普通地方公共団体は、法令に違反しない限りにおいて第二条第二項の事務に関し、条例を制定することができる。 」

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