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2010年10月19日 (火)

片山総務相の問題提起について

本日の神奈川新聞2面にこんな記事がありました。

地方税も直接請求対象

片山善博総務相は18日、住民による直接請求制度をめぐり、地方税に関する条例の制定・改廃が対象外となっていることについて「地域主権の流れからすると非常に前時代的だ」と述べ、地方自治法改正を検討する考えを表明した。(中略)

地方自治法によると、有権者の50分の1以上の署名で条例の制定や改廃を請求できるが、地方税の賦課・徴収などを除外している。

片山氏は住民の意思を政策に反映しやすい仕組みをつくる「住民自治」の拡充が持論。この日の会合では「地方自治の原点は税を決めることだ。本来改正されていなければいけない問題で、税負担に一切触らせないのは住民自治の基本を否定している」と強調した。除外規定については、学識者から「住民不信に基づく制度」との批判が出ていることも発言の背景にあるとみられる。

私も片山氏の意見に賛成です。私もこのことに関係して、市当局とやりあってきました。それは、市の意思形成過程での市民参加を規定した「座間市協働まちづくり条例」の規定、並びにその運用についてです。

条例では、市民参加の対象として「市の基本的な構想、計画、制度」「義務を課し、権利を制限する条例の改廃」「市民生活に重大な影響を及ぼすと認められるもの」として、意見公募手続き(パブリックコメント)、公聴会手続き、市民説明会手続き、審議会等手続き、市民政策提案手続きなどを定めています。

一方、「市民参加の対象としないことができる」ものの一つに「市税の賦課徴収その他金銭の徴収に関するもの」という規定があるのです。この規定について私は、条例制定時から問題視し、議決にあたっては修正案まで提出した経過がありました。さらに運用上も、このブログでもふれましたが「公共施設の使用料設定にあたっての基本方針」を市民参加の対象とせず市民の意見を聴くこともなく決めたことや、最近では水道料金値上げについて、監査委員から「多くの市民の意見を聞くべきである」という指摘を受けながら、これを無視しようとする姿勢について、追及をしてきました。

その際に当局側が、金銭に関することについて市民参加の対象としない理由について、こう説明しています。

市税の賦課徴収等の金銭の徴収に関するものついては、市民参加の対象としないことができるとしたものです。地方自治法第74条第1項では、直接請求の一つである条例の制定又は改廃の請求において、地方税の賦課徴収並びに分担金、使用料及び手数料の徴収に関するものは対象外としています。その理由は、これらに関する直接請求は、「地方公共団体の財政的基盤を危うくし、その存在を脅かすおそれがある」とされています。このことは、金銭の徴収に関することについて一般的に相通じるものがあることから、本条例についても、金銭の徴収に関することについては、市民参加を行わないことができるとしたものです。(協働まちづくり条例ハンドブック)

ご覧のように、片山総務相が指摘している地方自治法の条項を根拠にしているわけです。まあ、それにしても「その存在を脅かす」とまで述べ、その他にも

使用料及び手数料は、(中略)直接個人的な利害に関わることであり、大局的判断が難しいことから、市民参加の対象としないこととしたものです。(協働まちづくり条例ハンドブック)

いかに住民自治への不信感が強いかということがお分かりになると思います。こうした市民への不信感(「存在を脅かす」・「大局的判断ができない」)が根底にあるならば、「市民参加」「市民協働」もまさにお題目となってしまいます。片山総務相の問題提起について、今一度、地方自治体側も地方自治の本旨と自治の両輪である住民自治と団体自治について、認識を深めるべきでしょう。

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